独断的映画感想文:ツレがうつになりまして
日記:2012年5月某日
映画「ツレがうつになりまして」を見る.
2011年.監督:佐々部清.
出演:宮崎あおい(髙崎晴子(ハルさん)),堺雅人(髙崎幹男(ツレ)),吹越満(杉浦),津田寛治(髙崎和夫),犬塚弘(川路),梅沢富美男(三上隆),田山涼成(加茂),山本浩司(君塚),中野裕太(小畑),田村三郎(津田),大杉漣(栗田保男),余貴美子(栗田里子).
漫画家・細川貂々の原作による映画化.
売れない漫画家ハルさんは唯一の連載を打ち切られ元気ない毎日.
夫のツレはコンピュータ会社の苦情相談係,リストラで人員不足のなか偏執的な苦情を指名されて受け続け,ついに鬱になる.
ツレは会社を辞めハルは看病に心を砕きつつ,自分が漫画で稼がねばと決意を打ち固める….
鬱病のドキュメント映画という訳ではないから,紆余曲折は経つつもツレの鬱の症状は比較的早めに和らぎ,ハルも漫画家と成功して映画はハッピーエンド.
それよりこの映画は,鬱をきっかけに人生を考え直し,やり直す若い夫婦の物語として印象的である.
この映画の題名は,まさにハルのやり直しのターニングポイントになった言葉と言えよう.
その夫婦に堺雅人と宮崎あおいを配したというキャスティングが,この映画の成功の大きな要因である.両者のそれぞれの演技は,鬱患者と漫画家として,いかにもと納得させるものがある.
そして観客に対しても,自分の人生を振り返らせるものがある.
見て良かった映画.
★★★★(★5個が満点)
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