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2012/09/11

独断的映画感想文:スプライス

日記:2012年9月某日
映画「スプライス」を見る.1
2008年.監督:ヴィンチェンゾ・ナタリ.
出演: エイドリアン・ブロディ(クライヴ),サラ・ポーリー(エルサ),デルフィーヌ・シャネアック(ドレン),ブランドン・マクギボン,シモーナ・メカネスキュ,デヴィッド・ヒューレット.
この映画の冒頭のタイトル表示は何とも不気味,かつ凝りすぎで肝心の俳優名や映画の題名は殆ど解読不能.まずこれで引いてしまいました.
クライブとエルサは同じ生命科学研究所に勤める研究者.人類以外の動物のDNAを掛け合わせ,有用なタンパク質を生産する新しい生命体ジンジャーとフレッドの開発に成功する.
エルサは更にこの生命体を人間のDNAと結合させ,より人類に有用なタンパク質生産体を生み出そうと考える.
研究所の禁止命令にも拘わらずエルサは人間の卵子へのこのDNAの受精を密かに強行,やがて新しい生命体が誕生する.
この生命体は当初鳥の雛の様な形態で生まれたが,急速に成長して変態を繰り返し,やがて美しい女性の形態を取る.2
研究所に隠しきれなくなったクライブとエルサは,ドレンと名付けた生命体をエルサの亡き母の農場に匿うことにする….
ドレンという生命体はそれなりに魅力あるモンスター,尻尾があり(その先端には毒針がある)足がダチョウであることを除けば美しい女性である.
しかしあらゆる遺伝子が結合しているので水中でも呼吸が出来,いざとなると羽が出現し空を飛び,かつ実は肉食獣である.
一方あらゆる倫理規定と科学者の良心を踏みにじってドレンを誕生させたクライブとエルサの方は,マッドサイエンティストというよりは愚かなオタクコンビ,ドレンを生み出したエルサの真意は,科学的好奇心というよりは自分の死んだ母親との心理的葛藤によるものらしい.
あの可愛らしかったサラ・ポーリーが,眼の据わったキャシー・ベイツの様な演技でエルサを演じるのも興醒め(キャシー・ベイツさんごめんなさい,他意はありません).4
全体としては悪い意味でのB級映画感が強く,楽しめなかった.
関与する人間が愚かすぎて,悲劇性も恐ろしさも迫ってこない,無駄な2時間であります.
★☆(★5個が満点)
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