独断的映画感想文:ALWAYS 三丁目の夕日'64
日記:2012年11月某日
映画「ALWAYS 三丁目の夕日'64」を見る.
2011年.監督:山崎貴.
出演:吉岡秀隆(茶川竜之介),堤真一(鈴木則文),小雪(茶川ヒロミ),堀北真希(星野六子),もたいまさこ(大田キン),三浦友和(宅間史郎(特別出演)),薬師丸ひろ子(鈴木トモエ),須賀健太(古行淳之介),小清水一揮(鈴木一平),染谷将太(ケンジ),マギー(精肉店・丸山),温水洋一(自転車屋・吉田),神戸浩(電報局員),飯田基祐(中島巡査),ピエール瀧(氷屋),蛭子能収(電気屋),正司照枝(産婆),森山未來(菊池孝太郎),大森南朋(富岡),高畑淳子(奈津子).米倉斉加年(茶川林太郎).
おなじみシリーズの3作目.
鈴木オートの六ちゃんこと星野六子は病院の医師菊池に心を寄せ,毎朝道での出会いを楽しみにしている.しかしたばこ屋の太田キンの聞き込みに寄れば,病院をいくつもクビになった素行の悪い医師らしい.
一方小説家茶川は小説が不調で,唯一の連載が新進小説家の猛追で継続危うしの状況下,息子の淳之介には東大に進学し安定した道を歩めと発破をかける毎日である.ところが遂に連載は打ち切られるが,相手の新進小説家は意外な人物であることが判る….
好調シリーズは,東京オリンピックを背景に三丁目の新たな展開を描くが,今回のテーマは出会いと別れを巡る葛藤である.
家と家族が未だ機能していたこの年代ならではの家族間の葛藤は,70年代に至って新たな展開を遂げるその直前の,言わば懐かしい葛藤である.
前回は未だ子役だった須賀健太に泣かされたが,今回は六ちゃんのロマンスに泣かされ,吉岡秀隆と須賀健太の親子の応酬に泣かされた.
映画の「幸せとは何か」という問いの答は未だに僕らの問いであり続ける.
映画の最後で東京タワーから見通す東京湾までに高層ビルは一つもないが,今超高層ビルの林立する東京は,64年の幸せには遙かに及ばない混迷の中にいるだろう.
一見の価値あり.
★★★★(★5個が満点)
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