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2013年4月に作成された記事

2013/04/30

独断的映画感想文:映画 ひみつのアッコちゃん

日記:2013年4月某日
映画「映画 ひみつのアッコちゃん」を見る.1
2012年.監督:川村泰祐.
出演:綾瀬はるか(加賀美あつ子(アッコ)),岡田将生(早瀬尚人),谷原章介(熱海専務),吹石一恵(青山マリくん),塚地武雅(守衛さん),大杉漣(中村前社長),吉田里琴(少女のあつ子(アッコ)),もたいまさこ(大庭鶴子(ツルさん)),鹿賀丈史(鬼頭(キトウって人)),香川照之((特別出演)鏡の精).
アニメの「ひみつのアッコちゃん」は見たことが無いのだが,こちらの実写版は大人のファンタジー.
大事にしていた鏡を割ってしまったアッコちゃん,その夜鏡の妖精が現れて,ひみつの鏡を貰う.
呪文を唱えれば何にでもなれるその鏡,アッコちゃんは大人の自分になることにはまってしまい,デパートの化粧品売り場で出会った尚人と知り合いになる.
冬休みの間のアルバイトとして尚人の会社に潜り込んだアッコちゃんは,小学生らしい奇想天外な発想で大騒動を巻き起こす一方,大人の社会の難しさを勉強していくのだったが….2
小学生がそのまま大人になって会社で大騒動という物語を演ずる天然系俳優と言えば,綾瀬はるかはまさにうってつけであろう.
大笑いしてやがてちょっとしんみりすると言うコメディの王道を,大仰になる一歩手前,馬鹿馬鹿しくなる一歩手前ですり抜けていく綾瀬はるかのスピード感が,この映画の面白さ.3
爆弾騒ぎの辺りはちょっとやり過ぎの感じがしたけれど,全体としては主演二人の魅力を楽しめる映画である.
株主総会のシーンには素直に感動した.エピローグもなかなかに宜しい.早稲田大学算数学部って,本当にあったら良いのにね.★★★★(★5個が満点)
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2013/04/23

番外:独断的歌舞伎感想文:「歌舞伎座新開場 柿葺落四月大歌舞伎」

日記:2013年4月某日
歌舞伎「歌舞伎座新開場 柿葺落四月大歌舞伎」を見る.Kabukiza130421
第三部:「近江源氏先陣館 盛綱陣屋(もりつなじんや)」.
出演:佐々木盛綱(仁左衛門),篝火(時蔵),早瀬(芝雀),伊吹藤太(翫雀),信楽太郎(橋之助),竹下孫八(進之介),四天王(男女蔵),同(亀三郎),同(亀寿),同(宗之助),高綱一子小四郎(金太郎),盛綱一子小三郎(藤間大河),古郡新左衛門(錦吾),微妙(東蔵),北條時政(我當),和田兵衛秀盛(吉右衛門).
このお芝居は一種のミステリ仕立てである.
敵味方に分かれ相争う盛綱・高綱兄弟,高綱の一子小四郎が捕らえられたところに,高綱方の武将秀盛が軍使としてやってきて,小四郎を返せと言う.
その後高綱が討ち死に,首が届いたので実検せよと時政自身が陣屋にやってくる.
秀盛の意図は何か.高綱は本当に討ち死にしたのか.そもそも小四郎は何故捕らえられたのか?その小四郎は父の首を見て切腹してしまう….
豪放にして情にあふれた吉右衛門の秀盛,冷静理詰めで温情ある仁左衛門の盛綱が共に素晴らしい.また難しい子役・小四郎を,金太郎が見事に演じていた.
一幕一場の長い芝居だが緊張感あふれ,役者がそれぞれの味を出して印象深かった.
「歌舞伎十八番の内 勧進帳(かんじんちょう)」.
出演:武蔵坊弁慶(幸四郎),源義経(梅玉),亀井六郎(染五郎),片岡八郎(松緑),駿河次郎(勘九郎),太刀持音若(玉太郎),常陸坊海尊(左團次),富樫左衛門(菊五郎).
弁慶はやはり團十郎の豪放で明るい弁慶が個人的には好きだった.いわば子供っぽい弁慶である.
幸四郎の弁慶はいかにも大人の弁慶という感じ.
一方,今回の四天王は豪華版で迫力あり.
いつもの様に素晴らしい和風オーケストラを堪能した.終了は9:42.
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2013/04/21

独断的映画感想文:007 スカイフォール

日記:2013年4月某日
映画「007 スカイフォール」を見る.007_5
2012年.監督:サム・メンデス.
出演:ダニエル・クレイグ(ジェームズ・ボンド),ハビエル・バルデム(ラウル・シルヴァ(ティアゴ・ロドリゲス)),レイフ・ファインズ(ギャレス・マロリー),ナオミ・ハリス(イヴ),ベレニス・マーロウ(セヴリン),アルバート・フィニー(キンケイド),ベン・ウィショー(Q),ジュディ・デンチ(M),ロリー・キニア(タナー),オーラ・ラパス(パトリス).
トルコのMI6の支部が襲われ,相手国機関に潜入しているNATOのエージェントのリストが奪われた.
ボンド等が追撃を試みるが,間一髪相手の主犯パトリスを取り逃がし,ボンドは激流に墜落し殉職する.007_6
MI6のMのPCがハッキングされ,解読された潜入者を週5人ずつ公表するとの脅迫が届き実行される.
生き延び,酒浸りの生活を送っていたボンドはこの状況を知り,MI6に復帰するが….
ハードなアクションとCGを駆使したスペクタクルなシーンが呼び物の007シリーズだが,今回はひと味加わったものがある.007_4_2
それは滅び行く古きMI6と伝統を背負いながら甦る新しいMI6,そこに復帰する007というロマンであろうか.
今回の悪役シルヴァを演じるハビエル・バルデムは相手にとって不足はない超大物,彼の存在感あふれる演技が素晴らしい.ボンドガールも只美しく侍るだけでなく,それぞれが抱えた人生が垣間見える点が印象的.
ボンドが古いガレージから引き出したアストン・マーチンDB5(!!)を駆って飛び出していくシーンに流れる「007のテーマ」と言い,自身が生まれた廃屋を爆破せざるを得ない場面でボンドが呟く「こんな家」という台詞と言い,ジェームズ・ボンドというキャラクターのこの50年間を俯瞰させる演出も好ましい.007_3
ダニエル・クレイグ版ジェームズ・ボンド・シリーズの期待いや増す好編.
★★★★(★5個が満点)
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独断的映画感想文:リンカーン/秘密の書

日記:2013年4月某日
映画「リンカーン/秘密の書」を見る.1
2012年.監督:ティムール・ベクマンベトフ.
出演:ベンジャミン・ウォーカー(エイブラハム・リンカーン),ドミニク・クーパー(ヘンリー・スタージス),アンソニー・マッキー(ウィル・ジョンソン),メアリー・エリザベス・ウィンステッド(メアリー・トッド・リンカーン),ルーファス・シーウェル(アダム),マートン・ソーカス(ジャック・バーツ),ジミ・シンプソン(ジョシュア・スピード).
リンカーンは幼いとき最愛の母を原因不明の病で失う.
弁護士を目指し法学を学ぶ彼は,ある夜その母の命を奪ったと目される男を襲うが,男は実はヴァンパイアで逆襲される.
危ういところを救ってくれたヘンリーという男は,ヴァンパイアと戦うハンターだった.リンカーンは彼についてヴァンパイア・ハンターとしての修行を積み,やがて銀の斧でヴァンパイアを殺しまくる活躍を始めるが….
まあとんでもない設定の映画ですね.4
目的の実現に暴力の使用を躊躇わないアメリカの,面目躍如という感じがする.逆に言えば日本人はリンカーンを理想主義の人と捉えすぎているのかも知れない.
まあ設定を一旦受け入れれば映画としては面白い.
プロットはまずまず,ヴァンパイア一統もそれなりに魅力(?)と存在感がある.
リンカーンが大統領となってからも斧を振い殺戮(映画としては,既に死んでいるヴァンパイアを殺すのは殺戮ではないという立場だが)を重ねるのは何だかなーと思うが,リンカーンがヴァンパイアを追って疾走する野生馬の背から背を跳んで追跡するシーンは面白かった.3
後には何にも残らないが,暇つぶしにはどうぞ,の B級映画.
★★★(★5個が満点)
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2013/04/15

独断的映画感想文:かぞくのくに

日記:2013年4月某日
映画「かぞくのくに」を見る.1
2011年.監督:ヤン・ヨンヒ.
出演:安藤サクラ(リエ),井浦新(ソンホ),ヤン・イクチュン(ヤン同志),京野ことみ(スニ),大森立嗣(ホンギ),村上淳(ジュノ),省吾(チョリ),塩田貞治,鈴木晋介,山田真歩,井村空美,吉岡睦雄,玄覺悠子,金守珍,諏訪太朗(テジョ),宮崎美子(母(オモニ)),津嘉山正種(父(アボジ)).
1972年に北朝鮮に渡った兄ソンホが25年ぶりに帰国した.脳腫瘍を患い,日本の病院での治療を目的として3ヶ月の帰国を認められたのだ.
母親と妹のリエ,叔父のテジョが暖かく迎えるが,北朝鮮から共に来た「ヤン同志」がそれ以来,昼夜を分かたずソンホを見張る様になる….5
父親は朝鮮総連の役員らしく,厳しくソンホに接する.そもそも25年前にソンホを帰国させたのは父親自身なのだ.
同窓生が集まり歓迎してくれるが,ソンホは自分の北朝鮮での生活を殆ど語らない.
病院で脳腫瘍の検査を受けるが,医者は3ヶ月では責任が持てないと,手術の執刀を拒んだ….
北朝鮮という国家で暮らす人間の異常な緊張感を描く映画.
父親には礼儀正しく,母と妹には真情あふれる態度で接するソンホだが,自分のことは殆ど語らず「ヤン同志」には絶対服従を崩さない.その表情には希望や明るさを殆ど見出し得ないのだ.
ソンホを見守る母親や妹の心情に,観客は強く心を動かされるだろう.3
そして物語は,唐突に極めて不条理な結末を迎える.エピローグでのソンホの絶望,リエの怒りには,涙を禁じ得ない.
俳優では安藤サクラ,井浦新がいずれも良い.更に宮崎美子,津嘉山正種が素晴らしい.
映画に引き込まれる100分間.4
★★★★(★5個が満点)
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2013/04/11

独断的映画感想文:先生を流産させる会

日記:2013年4月某日
映画「先生を流産させる会」を見る.1
2011年.監督:内藤瑛亮.
出演:宮田亜紀(サワコ先生),小林香織(ミヅキ),高良弥夢,竹森菜々瀬,相場涼乃,室賀砂和希,大沼百合子.
実際に起こった事件をヒントとした作品.
主人公は女子中学生5人組の不良グループのリーダー,ミヅキ.彼等は担任のサワコ先生が妊娠したのを知り,「先生を流産させる会」を結成し,様々に悪質な悪戯を仕掛ける.
それに立ち向かうサワコ先生は,事なかれの校長や同僚,モンスターペアレントに悩まされつつも,彼女らの拠点・廃屋となったラブホテルを突き止め,対決するが….
62分と短い作品だが,衝撃的な題名と主演の2人の勢いで緊迫した映画となった.3
細かいところには突っ込みたい部分も色々あるが,この映画の魅力はやはりサワコ先生とミヅキであろう.
妊娠したことが「キモイ」からという,それだけの理由でサワコ先生に執拗に悪戯を仕掛けるミヅキ達.ミヅキの行動はエスカレートし,脱落した仲間まで半殺しの目に遭わせてサワコ先生を襲う.
一方サワコ先生も「赤ちゃんを殺されたらその相手を殺す」と公言して敵愾心を隠さない.
ここに物語の転回点を提供する凄まじいモンスターペアレント(「先生を流産させようが勝手だけど,うちの子を巻き込まないで!!」と絶叫する)も絡んで,「流産」という深刻な事態を勘定に入れなければ,まるで流血の異種格闘技戦を見ている様な迫力である.2
一方エピローグは呆気にとられる程穏やかなもので,この映画は深刻なシリアスな映画というよりは,少し変わったホラー映画と考えた方が良い様に思える.
まあ見て損はなし.
★★★☆(★5個が満点)
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2013/04/08

独断的映画感想文:臨場

日記:2013年4月某日
映画「臨場」を見る.4
2012年.監督:橋本一.
出演:内野聖陽(倉石義男),松下由樹(小坂留美),渡辺大(一ノ瀬和之),平山浩行(永嶋武文),益岡徹(五代恵一),高嶋政伸(立原真澄),段田安則(仲根達郎),若村麻由美(関根直子),柄本佑(波多野進),平田満(浦部謙作),市毛良枝(山下美奈子),長塚京三(安永泰三).
4名の男女が突然殺された通り魔殺人事件が発生,倉石のチームが臨場し検視を担当するが,倉石はそこで被害女性の母親・関根直子と出会う.
しかしこの事件では犯人永嶋は心神喪失を認定され措置入院となった.
2年後,刺殺による連続殺人が発生,被害者は永嶋の心神喪失を主張した弁護士と鑑定医であるところから,当局の捜査線上に関根直子が浮かんだ.しかし倉石は,死体の死亡時刻にある工作が施されていることに気付く….1_2
かなり入り組んだプロットが進んでいくのは,人気ドラマだったTV版と同様だが,この映画版はどうもいけない.
主人公倉島の行動についていけないのである.
倉島の傍若無人ぶり,そっくり返って尊大に歩く歩き方,奇矯としか言いようのない振る舞いの数々には,違和感を感じざるを得ない.その倉島に入れあげて必死について回る小坂留美にも,全く共感することが出来ない.
脇を固める若村麻由美,長塚京三,平田満等が好演しているのに,主人公2人がこれでは映画にならない.
身の回りにある日常生活を前提に物語が始まるTVドラマと,白紙の状態から世界を作る映画とでは,同じようなことをしていてこんなにも違う結果が出るものだろうか.3_2
この監督の「探偵はBARにいる」が良かっただけに,残念である.
★★☆(★5個が満点)
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独断的映画感想文:アルゴ

日記:2013年4月某日
映画「アルゴ」を見る.1
2012年.監督:ベン・アフレック.
出演:ベン・アフレック(トニー・メンデス),ブライアン・クランストン(ジャック・オドネル),アラン・アーキン(レスター・シーゲル),ジョン・グッドマン(ジョン・チェンバース),ヴィクター・ガーバー(ケン・テイラー),テイト・ドノヴァン(ボブ・アンダース),クレア・デュヴァル(コーラ・ライジェク),スクート・マクネイリー(ジョー・スタッフォード),ケリー・ビシェ(キャシー・スタッフォード),クリストファー・デナム(マーク・ライジェク),カイル・チャンドラー(ハミルトン・ジョーダン),クリス・メッシーナ(マリノフ),タイタス・ウェリヴァー(ジョン・ベイツ),シェイラ・ヴァンド(サハル),マイケル・パークス(ジャック・カービー),ロリー・コクレイン(リー・シャッツ),テイラー・シリング(クリスティーン・メンデス).
1979年,イラン革命のさなか,パーレビ元国王の入国を受け入れたアメリカに対しイラン民衆の抗議が殺到,在イランアメリカ大使館は占拠され大使館員52名が人質となった.
一方その間に6人の職員が裏口から脱出,カナダ大使私邸にかくまわれた.
当初彼等の存在はイラン革命防衛軍も知らなかったが,逃亡者の存在が明らかになるのは時間の問題で,6人の救出は焦眉の課題となっていた.
CIAの人質奪還の専門家トニー・メンデスは,彼等をカナダ人の映画ロケハン隊と偽装して脱出させるという奇想天外な計画をたてる.計画は採用され,トニーは単身イランに乗り込むが….
映画の出来は水準以上で,緊張感あるサスペンスフルなもの.
しかし僕はこの映画に全く魅力を感じない.何が良くってこの映画はアカデミー賞を獲得できたのか,全く理解できない.3
そもそも1979年にアメリカがイランで何を企んでいたかは,全世界が知っている.大使館員と言ってもその過半数はイラン革命転覆に奔走するCIA他の要員や海兵隊員だったのは明かで,このカナダ大使館に逃げ込んだ6人が何の罪もない外交官だという前提は到底成り立たない.少なくともイラン側から見れば,そうなるであろう.
6人は潜伏生活の恐怖を語りながらも,ワインを傾け優雅な生活を送っている.彼等をもてなしているカナダ大使こそ良い迷惑であろう.
という訳で,この6名に対しても乗り込んだトニーに対しても全く共感することは出来ないし,彼等が成功裏に脱出できたことに対しても感銘を持つことが出来ない.その意味で2時間は無駄であった.
この映画がアカデミー賞を取ったヒントは,エンドロールに出てくるカーター大統領の演説にある様に思う.
イラン大使館の人質全員が解放された時点で行われたこの演説で,カーター大統領は武力を用いずに問題が解決されたことを高く評価すると言っているのだ.
その後の共和党政権でアメリカは同盟国首脳と世界を欺き,CIAの偽情報に基づいてイラクに対する戦争を開始し,今その結果世界は泥沼の中にある.2
するとこの映画は,「不当な」イランの対応に対し,武力を用いずにその鼻を明かしたCIAの活躍を,今の泥沼状態に比べて評価するという文脈にあることになる.
アカデミー賞というものはかくも内向きな政治的なものなのだろうか?
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2013/04/04

独断的映画感想文:天地明察

日記:2013年3月某日
映画「天地明察」を見る.4
2012年.監督:滝田洋二郎.
出演:岡田准一(安井算哲(渋川春海)),宮崎あおい(村瀬えん),佐藤隆太(村瀬義益),市川猿之助(関孝和),横山裕(本因坊道策),笹野高史(建部伝内),岸部一徳(伊藤重孝),渡辺大(安藤有益),白井晃(山崎闇斎),市川染五郎(宮栖川友麿),中井貴一(水戸光圀),松本幸四郎(保科正之).
碁打ちの安井算哲は数学好き.
ある神社の絵馬を介して交わされる数学の出題と回答にはまり,お城勤めも遅刻すれすれである.
その勤めである御前での碁の試合で将軍家綱の目に止まった算哲は,参与保科に呼び出され,日本各地での北極星の高さを測るお役目に任ぜられる.1
この頃から暦の乱れを認識した算哲は,数理の力で暦を正すという使命に邁進していくのだった….
暦は公家の貴重な利権であった.
官僚の利権を侵すとどういう酷い目に遭うかという実例は,現在の原子力政策を始め枚挙に暇はないが,この時代の暦についても同様な事情があったらしい.
暦は数理により正すべしという算哲の持論は様々な物理的迫害を受けるが,その意志は揺るぎなく,遂に日食を巡る朝廷側との大勝負に至る物語の展開は痛快であり感動的である.
その間展開されるえんとのロマンス,和算家・関孝和との交友等,エピソードのバランスも好ましい.
俳優がそれぞれ配役を適確に演じているという印象が強いなか,この時代としては型破りな武士(?)とその妻を演じた岡田・宮崎の両名が素敵.3
二人の不倫問題が映画の評価と絡めて取りざたされている様だが,笑止の限りである.そんなことは映画となんの関係もない.
後味の良い映画,江戸時代の初期に和算を武器に数理をもって天文を把握したという,そういう男の物語として,素直に感銘を受けた.
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独断的映画感想文:メン・イン・ブラック3

日記:2013年3月某日
映画「メン・イン・ブラック3」を見る.Photo
2012年.監督:バリー・ソネンフェルド.
出演:ウィル・スミス(エージェント J),トミー・リー・ジョーンズ(エージェント K),ジョシュ・ブローリン.大好きなエマ・トンプソンが出ていたらしいが,見つからない.
意味不明な映画.何度も寝かけてますます意味不明になってしまった.
筋も判らなければ台詞の意味もわからない.何かのパロディかもしれないが元ネタが不明,何かのギャグかもしれないが何が面白いのか不明.
元々グロテスク系のこのコメディシリーズは好きではなかったが,第3巻に至って完全に判らなくなった.
こんな調子で書いていたら,blogを見てくれる人もいなくなるかも知れないが,この映画は生理的に僕と相容れないらしい.
真っ平御免である.
★なし.
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