独断的映画感想文:臨場
日記:2013年4月某日
映画「臨場」を見る.
2012年.監督:橋本一.
出演:内野聖陽(倉石義男),松下由樹(小坂留美),渡辺大(一ノ瀬和之),平山浩行(永嶋武文),益岡徹(五代恵一),高嶋政伸(立原真澄),段田安則(仲根達郎),若村麻由美(関根直子),柄本佑(波多野進),平田満(浦部謙作),市毛良枝(山下美奈子),長塚京三(安永泰三).
4名の男女が突然殺された通り魔殺人事件が発生,倉石のチームが臨場し検視を担当するが,倉石はそこで被害女性の母親・関根直子と出会う.
しかしこの事件では犯人永嶋は心神喪失を認定され措置入院となった.
2年後,刺殺による連続殺人が発生,被害者は永嶋の心神喪失を主張した弁護士と鑑定医であるところから,当局の捜査線上に関根直子が浮かんだ.しかし倉石は,死体の死亡時刻にある工作が施されていることに気付く….
かなり入り組んだプロットが進んでいくのは,人気ドラマだったTV版と同様だが,この映画版はどうもいけない.
主人公倉島の行動についていけないのである.
倉島の傍若無人ぶり,そっくり返って尊大に歩く歩き方,奇矯としか言いようのない振る舞いの数々には,違和感を感じざるを得ない.その倉島に入れあげて必死について回る小坂留美にも,全く共感することが出来ない.
脇を固める若村麻由美,長塚京三,平田満等が好演しているのに,主人公2人がこれでは映画にならない.
身の回りにある日常生活を前提に物語が始まるTVドラマと,白紙の状態から世界を作る映画とでは,同じようなことをしていてこんなにも違う結果が出るものだろうか.
この監督の「探偵はBARにいる」が良かっただけに,残念である.
★★☆(★5個が満点)
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