番外:独断的歌舞伎感想文:歌舞伎座 杮葺落五月大歌舞伎 第三部
日記:2013年5月某日
「歌舞伎座新開場 杮葺落五月大歌舞伎 第三部」を見る.
演目は,「一、梶原平三誉石切(かじわらへいぞうほまれのいしきり) 鶴ヶ岡八幡社頭の場」.
出演:梶原平三景時(吉右衛門), 梢(芝雀), 俣野五郎景久(又五郎),奴萬平(錦之助),山口十郎(歌昇),川島八平(種之助),岡崎将監(米吉),森村兵衛(隼人),剣菱呑助(彌十郎),六郎太夫(歌六),大庭三郎景親(菊五郎).
吉右衛門の緩急自在,時に優しく時に凄みのある台詞術を堪能した.
舞台のテンポも良い.
梢と六郎太夫の愁嘆場を横に,景時が家来から刀の下げ緒を受け取り,無言のままそれを白鞘の柄にゆっくりと巻いていく.巻き終わった時には梢は既に失神し,六郎太夫は試し切りのため囚人と重ねて横たえられる.
それを景時が太刀を振りかぶってさあ斬ろうという展開が,実に見事.
剣菱呑助の彌十郎が素敵.
「二、京鹿子娘二人道成寺(きょうかのこむすめににんどうじょうじ) 道行より鐘入りまで」.
出演:白拍子花子(玉三郎),白拍子花子(菊之助),所化(團蔵),同(権十郎),同(宗之助),同(萬太郎),同(巳之助),同(尾上右近),同(米吉),同(廣松),同(隼人),同(虎之介).
とにかく玉三郎と菊之助の美しさには目を瞠る.
次々に繰り広げられる踊り,衣装,引き抜きも2回ありその度に拍手喝采.見とれているうちに,1時間を越える踊りがあっという間である.
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