独断的映画感想文:ストロベリーナイト
日記:2013年8月某日
映画「ストロベリーナイト」を見る.
2013監督:佐藤祐市.
出演:竹内結子(姫川玲子),西島秀俊(菊田和男),大沢たかお(牧田勲),小出恵介(葉山則之),宇梶剛士(石倉保),丸山隆平(湯田康平),田中要次,津川雅彦(國奥定之介),渡辺いっけい(橋爪俊介),遠藤憲一(日下守),高嶋政宏(今泉春男),生瀬勝久(井岡博満),武田鉄矢(勝俣健作),染谷将太(柳井健斗),金子ノブアキ(小林充),伊吹吾郎,今井雅之(宮崎真一郎),柴俊夫(片山正文),金子賢(川上義則),鶴見辰吾(藤元英也),石橋蓮司(龍崎神矢),田中哲司(長岡征治),三浦友和(和田徹((友情出演)).
誉田哲也の小説「インビジブル・レイン」を原作とする映画.
警視庁捜査一課で班を率いる敏腕警部補・姫川玲子.対立するヤクザのチンピラ数名の連続殺人が発生,捜査本部の構成は暴力団対応の四課と捜査一課の合同チーム,四課はヤクザ同士の抗争の見立てで突っ走る.
玲子は偶然「今回の殺しの犯人は柳井健斗」とのたれ込み電話を受けるが,上部からは「柳井健斗の名前は出してはならない」との厳命が下る.
疑問を感じた玲子は柳井健斗の捜査を単独で開始,その過程で不動産業者牧田を知るが,牧田は実は暴力団幹部だった.一方,柳井健斗の過去には警視庁幹部の絡んだ重大な証拠隠滅事件が隠されていた….
誉田哲也の名作「インビジブル・レイン」を原作として映画化した作品.この物語の真髄は,警視庁官僚の保身に対する現場捜査官の対抗策と,それに関連する玲子の心の葛藤にある.
玲子には高校生の時にレイプされ刺傷を受けた過去がある.その犯人に対する玲子の憎しみは,親を死に追い込んだ暴力団員への復讐で服役し,今は自ら暴力団幹部となった牧田に見抜かれ,牧田と玲子を結びつける要因となる.
原作の切れ味の映画化にほぼ成功した,緊張感ある作品.竹内結子が玲子像を充分に把握して演じていることに好感を持った.大沢たかおも多くの側面を持つヤクザ牧田を演じて好演.
一方原作にあった軽妙なユーモアが,映画では見られなかったことは残念.
★★★☆(★5個が満点)
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