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2013/09/15

独断的映画感想文:ウィンターズ・ボーン

日記:2013年9月某日
映画「ウィンターズ・ボーン」を見る.5
2010年.監督:デブラ・グラニック.
出演:ジェニファー・ローレンス(リー・ドリー),ジョン・ホークス(ティアドロップ・ドリー),シェリル・リー(エイプリル),デイル・ディッキー(メラブ),ギャレット・ディラハント(バスキン保安官),ローレン・スウィーツァー(ゲイル),アイザイア・ストーン(ソニー・ドリー),アシュリー・トンプソン(アシュリー・ドリー),ケヴィン・ブレズナハン(リトル・アーサー).
アメリカ中西部ミズーリ州のオザーク高原,貧しい村に住むリーは幼い弟と妹を抱え家事を勤める17才の少女.父は失踪し母は心を病んでしまった.
父はヤクの密売に連座して保釈中の身である.出廷しないと保釈金は没収され,その借金の担保に入っている家と森は人手に渡る.
リーは家族の世話をしながら必死に父の行方を捜すが,やがて父は一族のタブーに触れることがあって行方不明となり,父の行方を捜すリーの行動自体も一族の嫌うところとなっていることが判ってくる.
しかしリーは屈せずにあくまで父の行方を訪ねるのだが….
ドリー家はヤクの密造と売買に関わっている一族である.4
この映画は,その反骨の一族の血を共有するリー自身が,不屈の闘志と智恵と勇気で,自身の家と家族を守り抜く経過を描くドラマである.
この映画は犯罪を告発するという映画ではない.興味深いのは,映画のスタンスは正邪善悪を基準としておらず,リーの味方か敵かというその一点で物語を記述していく.リーの味方は食料を都合してくれる隣家の夫婦,友人のエイプリル,叔父のティアドロップ等で,あとは一族,保安官を含め皆リーの敵となる.
彼等はあるいはリーを丸め込もうとし或いはリーを暴力で押さえ込もうとするが,リーは味方の支援を受けて屈せずに立ち向かっていく.その行動は観客の心を動かすであろう.3
リーの絶望的な戦いが続く前半は重苦しいが,ティアドロップがリーの保護を宣言する辺りから希望の光がほの見えてくる.
つい最近「世界にひとつのプレイブック」で見たばかりの,主演のジェニファー・ローレンスが魅力的.
★★★★(★5個が満点)
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