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2013/11/06

独断的映画感想文:くちづけ

日記:2013年10月某日
映画「くちづけ」を見る.1
2013年.監督:堤幸彦.
出演:貫地谷しほり(阿波野マコ),竹中直人(愛情いっぽん/阿波野幸助),宅間孝行(うーやん 原作・脚本も),田畑智子(宇都宮智子),橋本愛(国村はるか),麻生祐未(国村真理子),平田満(国村先生),嶋田久作(仙波さん),岡本麗(袴田さん),宮根誠司(アナウンサー),伊藤高史(夏目ちゃん),谷川功(島ちん),屋良学(頼さん),尾畑美依奈(南).
ネタバレあります.
人気漫画家・愛情いっぽんこと阿波野幸助は,妻の死後,智恵遅れの娘マコを育てるため漫画を捨てた.
今30才となったマコを連れ,幸助は自らボランティアスタッフとして勤めながら,グループホーム「ひまわり」で娘と共に暮らそうとやって来る.2
不幸な事件があって以来,男性に怯えるマコだったが,「ひまわり」の仲間にはスムーズに溶け込み,特にうーやんとは仲良しになって結婚しようとまで言い出す仲となる.しかし幸助は実は重大な問題を抱えていた….
心は7才のままの無垢なマコと「ひまわり」の仲間達のテンポ良いとんちんかんな会話に笑わされ,直面する厳しい現実に途惑う彼等に泣かされる.そして泣いた後,ぞっとする映画である.
幸助の問題は,娘が自分の死後どうなるかという悩みである.
智恵遅れの子は犯罪者になるのでは,浮浪者になるのではという心配を持つ幸助は,国村医師にマコをどうしたら良いのかと迫るのだが,国村医師の答は智恵遅れの子は体も弱いので親より先に亡くなることも多いのだというものだ.何ということだろう.4
幸助の悩みはやがて重大な結末に至るのだが,誰が幸助を責められようか.
映画はしかし見応えあり.脚本にはいくつか突っ込みたいところもあるし(例えば幸助の状態に国村医師が疑問を持たないのはおかしいとか),舞台をそのまま映画にした結果,周りの社会状況がさっぱり見えないという問題もある.
しかし俳優陣の奮闘は印象的,貫地谷しほりや宅間孝行は素晴らしい.竹中直人もいつもの怪演技に走らずまとも,ベテラン岡本麗に存在感があった.
考えさせられる映画.見て損はなし.
★★★☆(★5個が満点)
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