独断的映画感想文:終戦のエンペラー
日記:2013年12月某日
映画「終戦のエンペラー」を見る.
2012年.監督:ピーター・ウェーバー.原作:岡本嗣郎『陛下をお救いなさいまし』(集英社刊).
出演:マシュー・フォックス(フェラーズ准将),トミー・リー・ジョーンズ(マッカーサー元帥),初音映莉子(アヤ),西田敏行(鹿島大将),羽田昌義(高橋),火野正平(東條英機),中村雅俊(近衛文麿),夏八木勲(関屋貞三郎),桃井かおり(鹿島の妻),伊武雅刀(木戸幸一),片岡孝太郎(昭和天皇),コリン・モイ(リクター少将).
広島・長崎に原爆が投下され日本は降伏,連合軍総司令官マッカーサーは8月30日に厚木飛行場に降り立った.
戦犯の訴追と日本の再建を目指すマッカーサーは,知日家のフェラーズ准将に,天皇を訴追すべきかどうかを10日間で調査し報告するようにと命じる.
フェラーズは直ちに仕事にかかるが,日本人と天皇の関係は米軍人には理解しがたい面が多く,調査は難航する.一方フェラーズ准将には,アメリカ留学生だった時に親しかったアヤという女性を探し出すというもう一つの仕事もあった.彼はその調査を通訳のタカハシに命じるが,こちらも結果はなかなか出ない….
天皇と日本人の関係というのはもとより複雑で,これがなかなか解明できないのは当たり前だが,フェラーズ准将とアヤの関係はドラマとしてはもう少しうまく処理できなかったかという気がする.
物語の両輪がなかなか進展しないので中盤まではこの映画はどうなるのかしらと思っていたが,終盤急速に物語は展開し遂に昭和天皇とマッカーサーの会見に至る.
このシーンは素晴らしい出来で(片岡孝太郎の昭和天皇は絶品である),感動的であった.
日米合作映画だが,日本の常識から見ておかしな点は,皇宮警察官が刀の柄に手をかけてフェラーズを威嚇するシーン以外は,問題なし.夏八木勲の演技が心に残った.
★★★☆(★5個が満点)
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