独断的映画感想文:モンスターズ/地球外生命体
日記:2014年5月某日
映画「モンスターズ/地球外生命体」を見る.
2010年.監督:ギャレス・エドワーズ.
出演:スクート・マクネイリー(アンドリュー・コールダー),ホイットニー・エイブル(サマンサ・ワインデン).
2009年,NASAの探査機が地球外生命体を積んだままメキシコ上空で墜落.メキシコ・アメリカの国境は,地球外生命体の住む危険地帯として隔離される事態となる.
6年後,地球外生命体が巨大モンスターとして住民を襲い,アメリカは国境に巨大隔壁を建設,メキシコの北半分は危険地帯として隔離される.
映画の冒頭,市民を救援した陸軍部隊がモンスターに襲われ応戦する夜戦のシーン.
場面は切り替わって,南部メキシコの危険地帯隣接ゾーン,カメラマン・コールダーは本社からの指令で,社長令嬢サマンサをアメリカに連れ戻すことになる.
最後のフェリーに自分のミスで乗り遅れたコールダーは,2人で危険な陸路を辿ってアメリカに帰還する道を選ぶが….
100分足らずの掌編だが,物語と迫力に富んだSFの銘品.
モンスターの具体的姿はまあタコかイカの様なもので,知的優位は認められないが,とにかくでかくて強い.ミサイル攻撃もなかなか効を奏しないという有様.
コールダー等はボートで川を遡るが(このシーンは「地獄の黙示録」の様な美しさ),川は危険だと言われ陸路を辿る.その密林の木々にはモンスターの種子が鈴なりに植え付けられている.人類は滅びるしかないという暗澹たる想いが伝えられる一瞬だ.
それを意識した文明批判的会話が,違和感なく語られる.
映画の最終場面で思いがけないモンスター達の生態が描かれ,映画はある意味でのハッピーエンドに終わるかと思われるのだが,この映画は真の意味でのSF映画である.映画が終わった後でのどんでん返しに観客は打ちのめされるだろう(変な言い方だけど,ネタバレを避けるためにはこう言うしかありません).
終末的近未来,サイエンスフィクション,地球外生命体,というキーワードを堪能できる傑作.一見の価値あり.★★★★(★5個が満点)
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욿
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