番外:独断的歌舞伎感想文:明治座五月花形歌舞伎 夜の部 伊達の十役
日記:2014年5月某日
「明治座五月花形歌舞伎 夜の部」を見る.
「慙紅葉汗顔見勢(はじもみじあせのかおみせ) 三代猿之助四十八撰の内 伊達の十役(だてのじゅうやく) 市川染五郎十役早替り宙乗り相勤め申し候」.
発端 稲村ヶ崎の場.序 幕 鎌倉花水橋の場,大磯廓三浦屋の場,三浦屋奥座敷の場.二幕目 滑川宝蔵寺土橋堤の場.三幕目 足利家奥殿の場,同 床下の場.四幕目 山名館奥書院の場,問註所門前の場,同 白洲の場.
出演:口上,仁木弾正,絹川与右衛門,赤松満祐,足利頼兼,土手の道哲,高尾太夫,腰元 累,乳人政岡,荒獅子男之助,細川勝元(市川染五郎),沖の井(市川高麗蔵),渡辺民部之助(中村亀鶴),京潟姫(中村壱太郎),山中鹿之助(中村種之助),新造薄雲(中村米吉),新造小紫(大谷廣太郎),笹野才蔵(中村隼人),松島(中村児太郎),大江図幸鬼貫(中村吉之助),渡辺外記左衛門(松本錦吾),山名持豊(大谷桂三),三浦屋女房松代(坂東竹三郎),八汐(中村歌六),栄御前(片岡秀太郎).
15年ぶりに見る「伊達の十役」.前回は先代猿之助の1999年7月歌舞伎座であった.まことに時の経つのは早いもの.
染五郎の十役は若々しく溌剌としている.早変わりの鮮やかさは素晴らしい.また三幕目に落ち着いて演じた乳人政岡はしみじみと,入れ替わった仁木弾正は憎々しく見応えがあった.
十役のうちでは土手の道哲がやはり一番リラックスして演じられる様だ.
3階席の花道の上方に座っていたので,宙乗りの仁木弾正は真っ直ぐ自分を目指して空中を上ってくる.何とも言えない良い気分であった.気持ち良く見終わって終は了20:45.
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