独断的映画感想文:ペコロスの母に会いに行く
日記:2014年7月某日
映画「ペコロスの母に会いに行く」を見る.
2013年.監督:森崎東.
出演:岩松了(岡野ゆういち),赤木春恵(岡野みつえ),原田貴和子(若き日のみつえ),加瀬亮(岡野さとる),竹中直人(本田),大和田健介(岡野まさき),松本若菜,原田知世,宇崎竜童,温水洋一,穂積隆信,渋谷天外,春風ひとみ,根岸季衣,長澤奈央,大門正明,佐々木すみ江,正司照枝,島かおり,今井ゆうぞう,長内美那子,志茂田景樹.
ペコロスは小さなタマネギのこと,ペコロスの様にはげたゆういちは,母みつえと息子と長崎で三人暮らし,その母が最近認知症が進んできた.
介護士の勧めもあって遂に母をグループホームに託すが,母の症状は進んでいく様である.そういう現在と,母の一生を想起する過去の映像とを交互に織り交ぜながら進む物語.
ゆういちは,営業のサラリーマンだがそっちはさっぱりうだつが上がらず,仕事をさぼっては漫画を書き弾き語りのライブに熱中する,いい歳のおっさん.息子は飲食店の従業員.という訳で物語の全体は緩いテンポでのんびり進行する.
赤木春恵と渋谷天外の(この二人は兄嫁と義理の弟という関係)ボケ合戦などは抱腹絶倒である.
一方併行して語られるみつえの子供時代から長崎に嫁いできての物語は,原田貴和子の好演もあって印象深い.みつえが少年時代のゆういちを伴って海を見つめるシーンから幼馴染み(原田知世)の手紙を頼りに色街を訪れるシーンにかけては,涙を禁じ得ない.
みつえとゆういちの人生が,思いがけずランタン祭の夜に交錯するシーンは,夢の様に美しい.老いて惚けるのも,悪くはないなと僕などは思ったのだが,皆さんはどう思われますか?
★★★★(★5個が満点)
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コメント
森崎東監督って、学校の先輩だけどまだ、ご在命で、しかも作品を作ってらっしゃる?
投稿: 谷田 卓美 | 2014/07/16 15:23