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2014/10/04

番外:独断的歌舞伎感想文 秀山祭 九月大歌舞伎 夜の部

日記:2014年9月某日
歌舞伎座で「秀山祭 九月大歌舞伎 夜の部」を見る.Img_17072
「一、絵本太功記(えほんたいこうき) 尼ヶ崎閑居の場」.出演:武智光秀(吉右衛門),武智十次郎(染五郎),佐藤正清(又五郎),初菊(米吉),真柴郎党(歌昇),同(種之助),同(隼人),真柴久吉(歌六),皐月(東蔵),操(魁春).「二、連獅子(れんじし)」.出演:狂言師右近後に親獅子の精(仁左衛門),狂言師左近後に仔獅子の精(千之助),浄土僧専念(錦之助),法華僧日門(又五郎).「三、曽我綉俠御所染(そがもようたてしのごしょぞめ) 御所五郎蔵」.出演:御所五郎蔵(染五郎),星影土右衛門(松緑),子分 梶原平平(松江),同 新貝荒蔵(亀寿),同 秩父重介(亀鶴),同 二宮太郎次(廣太郎),同 畠山次郎三(児太郎).
絵本太功記は2011年4月に團十郎で見ている.操は同じ魁春.
今回は米吉の初菊,染五郎の十次郎が哀れを極めて良かった.吉右衛門は台詞が少なく無言で睨み続けるこの役には,やや顔が優しすぎたのでは.
御所五郎蔵は苦手な芝居である.本態はすかんぴんでぱっぱらぱーの五郎蔵に,どう悲哀や悲劇性を盛り込んでいくかが難しい芝居と感じられるから.
今回の染五郎はいまいち,芝雀と高麗蔵の傾城にも悲劇性がもう一つ.
今夜の白眉は文句なしに「連獅子」.どっしり構え気力を内に溜めた仁左衛門・筋目良く舞い踊る若さ爆発の千之助,両者の呼吸ぴたりと合い,引く手差す手が気持ち良く揃う.
二人の互いを見る視線に胸が熱くなる.力作揃いの夜の部だが,2人に全部持って行かれた感じ.
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