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2014/12/12

独断的映画感想文:紙の月

日記:2014年12月某日
映画「紙の月」を見る.1
2014年.監督:吉田大八.
出演:宮沢りえ(梅澤梨花),池松壮亮(平林光太),大島優子(相川恵子),田辺誠一(梨花の夫),近藤芳正(井上),佐々木勝彦(小山内等),天光眞弓(小山内光子),中原ひとみ(名護たまえ),平祐奈(14歳の梨花),小林聡美(隅より子),石橋蓮司(平林).
梨花はわかば銀行に勤める契約社員.最近パートから昇格し,外勤で初めて国債購入を資産家の老人平林から獲得した.
夫との間に子供はなく,夫は優しいが自分の仕事に夢中.或る日偶然平林の孫・光太と出会った梨花は,誘われるまま関係を結ぶ.4
光太は父親のリストラで学資が続かず,祖父の平林は援助を断っているらしい.梨花は平林から獲得した定期の200万を横領,光太に自分の金と偽って貸してしまう….
この後は200万くらいどうにでもなる自分という虚像を光太に見せるため,次々と横領を繰り返し豪勢な遊びと買い物を繰り返す梨花だった.
映画の設定自体が小心者の自分には楽しめないものだが(見ながら早くばれろ,早く終わりにしようと思っている自分が可笑しい),俳優達の演技はそれぞれに個性的.
大島優子の調子良く小狡いOLは素のままか.
近藤芳正の中間管理職自己保身のあがきは,如何にもそれらしい.
小林聡美の揺るぎないベテラン銀行員の味は得がたいもの.5
そのなかで宮沢りえの美貌は当初如何にも違和感があるが,地味なOLだった彼女が情事と豪勢な暮らしで一瞬の輝きを放ち,そして転落していく過程は見応えがあった.
でもこの映画よりもっと彼女に向いた映画に出たら良いのに,という印象は後に残る.
★★★☆(★5個が満点)
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コメント

本で読みました。タイへの逃避行も、印象的に描かれていましたが、映画ではいかん?

投稿: 谷田 | 2014/12/22 17:03

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