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2014/12/29

独断的映画感想文:フォンターナ広場 イタリアの陰謀

日記:2014年12月27日
映画「フォンターナ広場 イタリアの陰謀」を見る.0
2012年.監督:マルコ・トゥリオ・ジョルダーナ.
出演:ヴァレリオ・マスタンドレア(Luigi Calabresi),ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ(Giuseppe Pinelli),ミケーラ・チェスコン(Licia Pinelli),ラウラ・キアッティ(Gemma Calabresi),ルカ・ジンガレッティ(Medico del tribunale).
1969年12月,ミラノのフォンターナ広場にある農業銀行が爆破される.4
死者17人,負傷者88人の大惨事となったこの事件,当局は左翼(アナーキスト)を疑い検挙,熾烈な尋問を続ける.当時イタリアは,労働者がデモを組織して要求を強め,一方これに反発するネオファシストが組織活動を強めていた.
尋問が続く中,アナーキストの指導者・ピネッリが多数の刑事がいた部屋の窓から路上に転落・死亡する.個人的にはピネッリとの間に信頼関係を築いていたカラブレージ警視が席を外した間の出来事だった.
当局はカラブレージに全ての責任を押しつけ,警視は世論のバッシングに晒される.警視は真犯人を追及する捜査の手は緩めなかったが….
世界的に反体制運動が盛んだったこの時期は,イタリアに於いては政治的暗黒の時代だったと言われる.
左右両極は先鋭化し互いの陣営にスパイを送り込んでいた.更に当局もこれに介入し情報を得ると共に,一方の弱体化のために他方の暴走を看過する傾向があった.1
フォンターナ広場の事件はこの様な背景のもとに起き,その真相は未だに明らかでない.
逮捕されたネオファシストはその後全て無罪となり,ピネッリの死亡が結果として残った.この映画はその経過を,ドキュメンタリータッチで描いたものである.多数の関係者が登場するが,適切な字幕紹介があって混乱はしない.
テンポ良く進行する画面は緊張感を維持し,憂慮すべき終局へと進行する.社会派ドラマとして骨太の作品ながら,サスペンスとしてエンタテインメントを兼ね備えた映画らしい映画.見て損はなし.2
★★★★(★5個が満点)
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