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2015/07/20

独断的映画感想文:フルートベール駅で

日記:2015年7月某日
映画「フルートベール駅で」を見る.1
2013年.監督・脚本:ライアン・クーグラー.
出演:マイケル・B・ジョーダン(Oscar Grant),メロニー・ディアス(Sophina),オクタヴィア・スペンサー(Wanda),ケビン・デュランド(Officer Caruso),チャド・マイケル・マーレイ(Officer Ingram),アーナ・オライリー(Katie).
実話に基づく物語り.
2009年の1月1日未明.22才の黒人青年オスカー・グラントはカリフォルニア州オークランドのフルートベール駅で,警官に射殺された.2
映画の冒頭,実際に目撃者が撮影した動画が流される.警官に一方的に押さえつけられた黒人青年の一団,銃声と共に画面は暗転する.
この前日,何時ものように娘を保育園に送ったオスカーは,母親の誕生日のお祝いを買い揃えるため,元勤め先の店に寄るが,そこで白人女性ケイティーの買い物を手伝う.
店のオーナーに復職を頼み込むが,それは不首尾に終わった.彼は時間にルーズな癖があり,2度の遅刻を理由にクビを宣告されたのだ.3
オスカーは薬の売人として数回の服役歴があったが,娘も大きくなり,新しい年を前に,薬の売人は辞めようと決意していた.復職の目処は立たなかったが,売人を辞める彼の決意を妻ソフィーナは歓迎する.
母親・ワンダの誕生日を祝った後,サンフランシスコの花火を見に出かけようというオスカー等を,母・ワンダは事故を心配して電車で出かけるよう諭す.ところがその電車内でケイティーと出会ったオスカーは,白人グループとの喧嘩に巻き込まれた….
服役歴はあっても,母思いで娘を愛するごく普通の青年・オスカーの死の前の24時間を描いた映画.欠点はありながらも素直で優しく,友人家族に恵まれた22才の青年の最後の一日が,心に刻み込まれる.
オスカー,ソフィーナ,ワンダを演じた俳優がそれぞれ素晴らしく,特にワンダ役のオクタヴィア・スペンサーが印象的だ.4
事件は,既に制圧した容疑のない黒人青年を,衆人環視のもと背後から射殺するという警官による殺害事件だが,映画はそのことを声高に非難している訳ではない.映画は一連の事実そのものと,この青年がどんな人だったか,家族をいかに愛し,家族にいかに愛されていたかを描くことで,レイシズムを根底から批判する視点を示している.それが見終わった後心に残る.
★★★★(★5個が満点)
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