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2015/08/24

独断的映画感想文:フューリー

日記:2015年8月某日
映画「フューリー」を見る.0
2014年.監督:デビッド・エアー.
出演:ブラッド・ピット(Don Collier 'Wardaddy'),シャイア・ラブーフ(Boyd Swan 'Bible'),ローガン・ラーマン(Norman Ellison),マイケル・ペーニャ(Trini Garcia 'Gordo'),ジョン・バーンサル(Grady Travis 'Coon-Ass'),スコット・イーストウッド(Sergeant Miles),ゼイヴィア・サミュエル(Lt. Parker),ジェイソン・アイザックス(Captain Waggoner),ケヴィン・ヴァンス(Sergeant Peterson),アナマリア・マリンカ(Irma),アリツィア・フォン・リットベルク(Emma).2
“フューリー”と名付けたシャーマンM4中戦車で百戦錬磨の戦車長ドン・コリアー軍曹(通称ウォー・ダディ)は,ある作戦で只1輌生き残るが,部下の副操縦士を失う.
補充に配属された副操縦士ノーマンは,招集8週目の新兵で,戦車に乗るのは初めて.ドンはノーマンを伴い,部下の「バイブル」,「ゴルド」,「クーン・アス」と共に次の作戦に向かう….
壮烈な戦車戦を描く戦争映画.しかし描いているのは戦車戦だけでなく戦争の総体だ.
戦車隊が進む沿道に,少年や女性が電柱から吊され死んでいる.SS(ナチスの突撃隊)が,志願を拒んだドイツ少年やその親を殺したのだ.1
街を占拠すると,ドンは降伏したドイツ軍将兵の中からSSを引きずり出し,容赦なく射殺する.ノーマンにも射殺を命じるがノーマンはあくまでも拒むのだ(上官の命令は天皇の命令だとされた日本軍で,この様なことがあり得ただろうか?!).
しかしそのノーマンも,敵の少年兵を見逃したことで同僚戦車を撃破され,敵兵と見れば躊躇なく引き金を引く様になる.前線から戻ってくるトラックは,友軍の死体を満載し,その遺体の損傷は目を背ける程に酷たらしい.
終盤,ドンの戦車は決死の任務を自ら引き受け,ドイツのSS大隊に闘いを挑む.長い戦争を生き抜いてきて,戦争終結を目前にしてこの様な闘いに臨む彼等の胸中は,どの様なものだろうか?9
戦車隊の同僚個々の描写が印象的で,演ずるブラッド・ピットほか一同の演技が素晴らしい.
荒削りだが後に残る映画である.
★★★★(★5個が満点)
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