独断的映画感想文:グランド・ホテル
日記:2015年9月某日
映画「グランド・ホテル」を見る.
1933年.監督:エドモンド・グールディング.
出演:グレタ・ガルボ(Grusinskaya),ジョーン・クロフォード(Flaemchen),ウォーレス・ビアリー(Preysing),ジョン・バリモア(Baron_Von_Gaigern),ライオネル・バリモア(Otto_Kringelein ),ルイス・ストーン(Doctor_Otternschlag).
映画における群像劇の代名詞ともなっている,古典的名作.ベルリンの高級ホテル「グランド・ホテル」での3日間の物語.
著名なバレリーナ・グルシンスカヤは,人気が凋落し絶望の淵にいる.彼女を慕うガイゲルン男爵は,賭博で借財を背負い窃盗団の一味となっている.
企業家のプレイシングは事業が思わしくなく,別企業との合併話をまとめようと躍起になっている.彼に速記者として雇われたフレムヒェンは,ガイゲルン男爵に惹かれる一方,プレイシングにイギリス出張への同行を誘われていた.
プレイシングの会社で帳簿係として働いていたクリンゲラインは,不治の病を宣告され,貯めた金で最後の日々を豪奢に過ごそうとやって来た.ガイゲルン男爵やフレムヒェンの知遇を得て,初めて人生の楽しさを知る….
運命はあやなす糸の様,あるものは破滅し,あるものは新たな一歩を踏み出す.誠にホテルは人生の縮図だ.
グレタ・ガルボ,ジョーン・クロフォードの両女優が素敵,二人のバリモアが対照的な役柄を演じて印象的である.
登場人物の運命が交錯するサスペンスフルな展開,結末で皆に送られて車で出発する者と裏口から運び出される者との対比,冒頭でお産に入ったホテルマンのカミさんが難産の末最後に元気な男の子を産むエピソードの挿入など,映画のお手本の様な名作,一見の価値あり.
★★★★(★5個が満点)
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