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2015/09/13

独断的映画感想文:東京家族

日記:2015年9月7日(月)
映画「東京家族」を見る.1
2012年.監督:山田洋次.
出演:橋爪功(平山周吉),吉行和子(平山とみこ),西村雅彦(平山幸一),夏川結衣(平山文子),中嶋朋子(金井滋子),林家正蔵(金井庫造),妻夫木聡(平山昌次),蒼井優(間宮紀子),小林稔侍(沼田三平),風吹ジュン(かよ),茅島成美(服部京子).
ネタバレです,ご注意下さい.3_2
小津安二郎監督の「東京物語」のリメイクと言って良い作品.物語りもほぼ東京物語の通り進んでいく.
瀬戸内海の小島に住む平山周吉・とみこ夫妻は,子供達の住む東京を訪れる.
開業医として郊外に住む幸一家族,美容室を下町で営む滋子夫婦,末の昌次は舞台美術の仕事をしているが,未だ定職は持てない.
幸一の家に着いた日は家族が集まってすき焼きを楽しむが,翌日幸一一家とドライブに出かける予定が患者急変で取り消し,滋子の家に行くが滋子も忙しく…と,この辺は東京物語とほぼ一緒.4
豪華ホテルの宿泊をプレゼントされながら一日で切り上げてしまった周吉達は行き所を失い,周吉は昔の友人と共に亡き友のお悔やみに行きその後痛飲,とみこは昌次の下宿に泊まりに行き,思いがけずその恋人紀子を紹介される.
周吉は融通の利かない教員を勤め上げた身,幸一・滋子は独力で東京での今日を築いたと思われる.周吉と幸一・滋子の間は,思い通りに成功した者に対するものとしてはいかにもぎごちない.
一方昌次は,周吉には「何とか楽をして生きていこうと思っているんじゃろう」と決めつけられ辟易するが,とみこには甘え,又思い切って紀子を紹介する等,いかにも通常の親子にありそうな心温まる展開を見せる.
この映画は,東京物語と小津安二郎へのオマージュとしての位置づけがメインだが,周吉と幸一・滋子の昭和の建前を前面に押し出した生き方に対し,昌次・紀子の真情溢れる生き方を対置した映画でもある.
昌次・紀子のとみこの死に対し悲嘆にくれる姿は,観客の心を打つだろう.2
最終局面で,周吉が紀子を受け入れ,間接的に昌次との和解を示唆するシーンは感動的である(これは僕が昌次に共感する次男であるからとも思えるが).
映画の出来は素晴らしく,東京物語と対比しながら楽しむのにふさわしい作品.
★★★★(★5個が満点)
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