独断的映画感想文:オール・ユー・ニード・イズ・キル
2015年11月某日
映画「オール・ユー・ニード・イズ・キル」を見る.
2014年.監督:ダグ・リーマン.
出演:トム・クルーズ(Cage),エミリー・ブラント(Rita),ビル・パクストン(Master Sergeant Farell),キック・ガリー(Griff),ドラゴミール・ムルジッチ(Kuntz),シャーロット・ライリー(Nance),ジャナス・アームストロング(Skinner),フランツ・ドラメー(Ford),ブレンダン・グリーソン(General Brigham).
近未来,地球は宇宙生物の侵略を受ける.欧州大陸中央は席巻され壊滅,人類は絶滅の危機に立つ.
この時,ヴェルダンで敵に打撃を与えた特殊部隊のRitaを中心に大陸反攻を計る統合軍は,広報担当少佐Cageに前線からの中継を命じる.
Cageは実戦経験がゼロ,前線行きを逃れる為将軍を恫喝した為,逃亡罪と見なされ新兵に格下げの上訓練基地から前線に送られる.
前線には敵が待ち伏せ,味方は全滅に追い込まれる中,Cageは偶然の一撃で敵のアルファと呼ばれる個体を倒すが,自らも殺される.ところが次の瞬間Cageは新兵訓練基地に戻っていた….
この後彼は,幾度も戦場に送られ殺され基地で目覚めというループを繰り返すが,記憶は維持されていた.
次第に学習していくCage,戦場でRitaと巡り会うが彼女も戦死してしまう.ところが幾度目かのループでRitaと会ったCageに,彼女は「次に目覚めたら、私に会いに来て」と囁いて戦死する.
次のループで基地のRitaにようやく会えたCageは,彼女もアルファを倒しその血を浴びたループの経験者だと知る.彼女は300回ほどのループで学習し最強の戦士となったが,負傷し輸血を受けた為今は自らはループ能力を失っている.
二人はCageがループするまでの短い時間を使って,敵を倒す方法を開発しようと必死の闘いを挑んでいくが….
桜坂洋のSF『All You Need Is Kill』の映画化,原作は未読.
いかにもSFらしいプロットをみっちりと映像化した好編,いとも軽々と繰り返される主人公2人の死が特徴的だ.
例えば戦闘訓練中Cageが負傷すると,Ritaは「リセット」と称して即座にCageを射殺してしまう.負傷からの回復を待っている暇がRitaには無いからだ.
数え切れないほど繰り返されるループの中で彼等は前線を突破し,敵の中枢があるパリの一角を突き止めるが,いかにそこにアタックをかけるのか.
突っ込みどころは幾つもあるが,それに気付かないうちに最後まで一気に見れる作品.トム・クルーズ,エミリー・ブラント共に魅力的で好演,見て損はなし.
★★★★(★5個が満点)
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