番外:独断的歌舞伎感想文 五代目雀右衛門襲名披露3月大歌舞伎夜の部
日記:2016年3月某日
幕見に並んで五代目雀右衛門襲名披露3月大歌舞伎夜の部「口上」からを見る.
「二、五代目中村雀右衛門襲名披露 口上(こうじょう)」.出演:芝雀改め雀右衛門,幹部俳優出演.「三、祇園祭礼信仰記(ぎおんさいれいしんこうき) 金閣寺」.出演:雪姫(芝雀改め雀右衛門),松永大膳(幸四郎),狩野之介直信(梅玉),松永鬼藤太(錦之助),春川左近(歌昇),戸田隼人(萬太郎),内海三郎(種之助),山下主水(米吉),十河軍平実は佐藤正清(歌六),此下東吉(仁左衛門),慶寿院尼(藤十郎).「四、関三奴(せきさんやっこ)」.出演:奴駒平(鴈治郎),奴勘平(勘九郎),奴松平(松緑).
口上では我當の衰えが感じられる.吉右衛門は口上なのにあーとかうーとか言いまくり,それが許される愛嬌が面白い.
東蔵が新雀右衛門に積極性を期待する意見を述べたのが出色.
金閣寺は冒頭,雪姫と松永大膳の関係がちょっと分かり難い.桜の木に縛られた後の雪姫の一人芝居が見応えあり.仁左衛門の東吉が力の抜けた芝居で物語を案内する役を洒脱に演じ,大詰めで悪役幸四郎と見事な対決,両幹部俳優の存在感を見せつけた.
関三奴は3人とも踊りの名手,勘九郎は二枚目で一番のもうけ役,松緑はもっさりした奴姿で損な役回りだったが,鴈治郎含めいずれも見事な踊りで,間断するところがなかった.大いに満足.
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