独断的映画感想文:画家と庭師とカンパーニュ
日記:2016年11月某日
映画「画家と庭師とカンパーニュ」を見る.
2007年.監督:ジャン・ベッケル.
出演:ダニエル・オートゥイユ(Le peintre),ジャン=ピエール・ダルッサン(Le jardiniere),ファニー・コットンソン(Helene),アレクシア・バルリエ(Magda),ヒアム・アッバス(La femme),エロディ・ナヴァール(Carole).
バイクでとある田舎屋を訪れる男,フランスの国鉄を勤め上げ,リタイアした今は庭師をしている.
今日は庭師募集の広告を見てやって来たのだ.
田舎屋にいた男はパリで活躍する画家,絵は売れているがそれは芸術には程遠いと思っている.浮気性でモデルと寝てしまう為妻からは離婚を迫られ,別居して故郷に引っ越してきた.
ところが画家と庭師は幼友達(悪友と言った方が良い)と判り,久闊を叙して友情が復活する.
友人のお陰ですっかり田舎暮らしに溶け込む画家,菜園も作って貰って,庭師とはすっかり仲良くなっていくが….
自分本位で妻や娘を相手の立場で見ることのなかった画家が,かっては労働運動の闘士で今は庶民として足ることを知る生活をしている旧友とのつき合いで,人生を取り戻す物語.
この二人の,全く違う人生を送ってきたのに仲良しになる仕掛けが面白い(幼馴染みってそういうもんですね).
画家と庭師を演じる俳優がいずれも素晴らしく,リラックスした美しい風景の中,物語に飽きることがない.
如何にも映画らしい映画で,満足度高し.ラストシーンからエンドロールに書けて流れる,モーツァルトのクラリネット協奏曲が胸に残った.
★★★★(★5個が満点)
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