独断的映画感想文:グランド・フィナーレ
日記:2017年5月某日
映画「グランド・フィナーレ」を見る.
2015年.監督:パオロ・ソレンティーノ.
出演:マイケル・ケイン(フレッド・バリンジャー),ハーヴェイ・カイテル(ミック・ボイル),レイチェル・ワイズ(レナ・バリンジャー),ポール・ダノ(ジミー・ツリー),ジェーン・フォンダ(ブレンダ・モレル).
英国の世界的作曲家・指揮者フレッドは現役を引退し,スイスのリゾートホテルで優雅に休暇を過ごしている.
親友で映画監督のミックは,現役最後の映画を撮ろうと同じホテルで脚本を制作中,主演と頼む女優ブレンダの到着を待っている.
フレッドのもとに,皇太子の誕生日記念に彼の名曲「シンプル・ソング」を指揮する様,女王陛下の依頼の使者が来るが,フレッドは何故か断り続ける….
高級リゾートホテルで繰り広げられる,フレッドとミック2人の人生の終盤を語る物語.
凝りに凝った映像,美しい音楽(特に「シンプル・ソング」は,期待に違わぬ美しさだ),マイケル・ケインの殆ど動かない静謐の演技と,ハーベイ・カイテルの淡々としながらも決然とした演技は,いずれも素晴らしい.
映画はリゾートホテルでのエピソードを積み重ね,物語が動くのは最終局面に入ってからだが,全く退屈することはない.
最後の演奏場面が終わった後の深い感銘が心に残る映画.
★★★★(★5個が満点)
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