独断的映画感想文:ボーダーライン
日記:2017年6月21日
映画「ボーダーライン」を見る.
2015年.監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ.
出演:エミリー・ブラント(ケイト・メイサー),ベニチオ・デル・トロ(アレハンドロ),ジョシュ・ブローリン(マット・グレイヴァー),ヴィクター・ガーバー(デイヴ・ジェニングス),ジョン・バーンサル(テッド),ダニエル・カルーヤ(レジー・ウェイン).
FBIの女性捜査官ケイトは,チームと共に麻薬関連の誘拐組織の拠点を急襲するが,仕掛けられた爆弾で犠牲者を出す.
その後,ケイトはメキシコの麻薬組織「ソノラ・カルテル」撲滅の為の特殊チームに選抜され,志願する.チームのリーダー・マットはCIAで,同行する案内人アレハンドロの所属は不明.
チームは国境を越えメキシコのファレス市で組織の幹部ディアスの弟のギレルモを引き取るが,帰路の渋滞で車列は組織の襲撃を受け,マットのチームは一般車のいる車道での銃撃戦で襲撃者を壊滅させる.ケイトも襲ってきたメキシコ警官に応射する.
アレハンドロはギレルモを拷問してディアスの居所を聞き出し,更にマットのチームは不法移民者の尋問から密輸トンネルの場所を特定,トンネルへの攻撃を準備する.
ケイトの選抜は,CIA単独では禁止されている捜査を,FBIとの連携を大義名分に行う為だったと判明,ケイトは上司にマットの違法捜査を報告するが….
法と秩序ではどうしようもない麻薬戦争の凄惨な現場を,ケイト,マット,アレハンドロという3者の視点から描く.プロットは複雑で,誰が誰の味方なのか敵なのか,判断しきれないまま物語は進行する.
しかし画面の緊張感は高く,壮烈な争闘のシーンがテンポ良く展開されていくのが印象的.3者の演技がそれぞれに良いが,何と言っても謎の殺し屋アレハンドロを演じるベニチオ・デル・トロの存在感が凄い.
また,監督と「メッセージ」でもコンビを組んでいるヨハン・ヨハンソンの,第88回アカデミー賞音響編集賞及び作曲賞にノミネートされた音楽が素晴らしい.見応えのある映画.
★★★★(★5個が満点)
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