独断的映画感想文:ラオス 竜の奇跡
日記:2017年7月某日
映画「ラオス 竜の奇跡」を見る.
2016年.監督:熊澤誓人.
出演:井上雄太,ティダー・シティサイ.日本・ラオス初の合作映画.
2015年にビエンチャンで暮らすノイ,田舎の生活が嫌で父と決別,都会に出てきたものの張り合いのない日々を暮らしている.
或る日友人とのドライブでナムグム・ダム湖を訪れたノイは,道に迷い,いつか1960年にタイムスリップする.
1960年,日本からラオスにダム建設の為やって来た川井は,内戦に巻き込まれある村に辿り着く.ここでノイと巡り会った川井は,川に橋が架かるまでという約束で,数ヶ月ノイと共に村に逗留することになったが….
この逗留の中で川井はラオスでのダム建設の意義を村人の視点で見直し,村人は川井とダムの評価を考え直し,ノイは田舎での生活と家族や村人との絆を考え直す,という構成の映画.
主人公2人を演じる俳優の演技はかなりぎごちなく,むしろ村人達や子役の方が達者である.
プロットもこうでなければならないという必然性があまり感じられず,ダム建設を巡る物語のオーソドックスな展開でも良かった気がする.
この映画はむしろラオスの美しい自然と,川と共に暮らすのどかな村人達の生活風景を楽しむ映画であろう.美しい満月の夜,龍神の炎の舞う中,川を渡っていくノイのシーンは感銘的だった.
★★★(★5個が満点)
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