独断的映画感想文:わたしに会うまでの1600キロ
日記:2017年8月某日
映画「わたしに会うまでの1600キロ」を見る.
2014年.監督:ジャン=マルク・ヴァレ.
出演:リース・ウィザースプーン(シェリル・ストレイド),ローラ・ダーン(ボビー),トーマス・サドスキー(ポール),ミキール・ハースマン(ジョナサン),ギャビー・ホフマン(エイミー).
1995年に,主人公シェリル・ストレイドが北米太平洋岸のロングトレイル:パシフィック・クレスト・トレイル(PCT)を,カリフォルニア州のモハベ砂漠から,オレゴン州とワシントン州の州境:コロンビア川にかかるブリッジ・オブ・ザ・ゴッズまで,1100マイルに亘り踏破した回顧録に基ずく映画.
映画はトレイルに未経験だった彼女が当初突き当たった様々な失敗,大自然との肉体的苦闘,孤独な旅の中での精神的覚醒と,トレイルに旅立つ以前の彼女の生活を織り交ぜて描く.
旅に出る4年前,彼女は最愛の母を45歳の若さで失った.継父は彼等を既に捨てており,弟妹は離れて暮らしていて,シリルはヘロインに溺れ誰とでも寝る様になる.夫とも別れどん底の生活をしていた彼女は,26歳でPCTの旅に出る決意をする….
リース・ウィザースプーンは製作にも名を連ね,この映画への思い入れ充分な熱演が見応えあり.
特筆すべきはローラ・ダーン演じる母親で,この母親を失ったシェリルが絶望にうちひしがれることが納得出来る,充実の演技.両名のアカデミー賞ノミネートは当然であろう.
カメラも美しく,孤独に追い詰められたシェリルが,テント脇に来た狐に思わず話しかけるシーン等が印象的だった.見て損はなし.
★★★☆(★5個が満点)
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