独断的映画感想文:ハイヒールを履いた女
日記:2017年9月某日
映画「ハイヒールを履いた女」を見る.
2012年.監督:バーナビー・サウスコーム.
出演:シャーロット・ランプリング(アンナ・ウェルズ),ガブリエル・バーン(バーニー・リード),エディ・マーサン(ケヴィン・フランクス),ジョディ・メイ(ジャネット・ストーン),ラルフ・ブラウン(ジョージ・ストーン),マックス・ディーコン(スティーヴィー),オナー・ブラックマン(ジョーン),ヘイリー・アトウェル(エミー).
独身パーティーに出席していたジョージの死体が,自宅マンションで発見される.その夜負傷して帰宅したジョージの別居中の息子が捜査線上に浮かぶ.
一方,捜査を指揮するリード警部は,現場マンションで見かけたアンナに心惹かれ,彼女の車のナンバーを調べさせて彼女を尾行,彼女と同じ独身パーティーに出席して彼女とつき合い始める….
ところで観客はこれより前に,アンナが事件当夜の独身パーティーで,ジョージと歓談しているのを知っている.アンナが犯人の可能性は高いのに,警部がその可能性を無視してアンナとつきあい始めるのは腑に落ちない.
アンナは謎めいた女で,ジョージ殺害犯だとしたら娘や孫と歓談する屈託の無さは理解できない.一方で時折見せる暗鬱な無表情はどういうことか.
実はこの作品には映画的トリックがあって,最後には意外な事実が明らかになる.
しかしそこに至るプロットにはどうも腑に落ちない点が多い.何より,シャーロット・ランプリングが性的な意味も含めて,警部が捜査そっちのけで魅了される存在だというキャスティングが,ムチャである.
カメラの色調等,印象的な面もあるし,ガブリエル・バーンは好きな俳優(「ミラーズ・クロッシング」「ユージョアル・サスペクツ」が良かった)だけど,映画としては落第点.
★★☆(★5個が満点)
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