独断的映画感想文:ブレードランナー ファイナル・カット
日記:2018年1月某日
映画「ブレードランナー ファイナル・カット」を見る.
2007年.監督:リドリー・スコット.
出演:ハリソン・フォード(リック・デッカード),ルトガー・ハウアー(ロイ・バティー),ショーン・ヤング(レーチェル),エドワード・ジェームズ・オルモス(ガフ),ダリル・ハンナ(プリス),ブライオン・ジェームズ(リオン・コワルスキー),ジョアンナ・キャシディ(ゾーラ),M・エメット・ウォルシュ(ブライアント),ウィリアム・サンダーソン(J・F・セバスチャン),ジョー・ターケル(エルドン・タイレル),ジェームズ・ホン(ハンニバル・チュウ(眼球製作者)),モーガン・ポール(ホールデン).
2019年.タイレル社の開発した人造人間レプリカントは,身体能力に優れ知能も開発者のそれに匹敵する.惑星開発等過酷な労働環境に投入されていたが,製造後数年すると感情を持ち始め反抗心を持つため,タイレル社は寿命を4年に設定した.
しかし最新型レプリカント・ネクサス6型の4名(リオン,ゾーラ,ロイ,プリス)が任地で殺人を犯し地球に帰還する事件が起こる.当局は専任捜査官ブレードランナーであるリック・デッカードを招集し,4名の追跡にあたらせる.
デッカードはタイレル社の社長と面会,その秘書レイチェルもレプリカントと見抜くが,レイチェル自身は自分がレプリカントであることを知らなかった.デッカードは脱走グループの遺留品から踊り子に扮していたゾーラを追跡射殺,その直後リオンに襲われるが,レイチェルに窮地を救われる.
レイチェルは自身をレプリカントと知ることになるが,デッカードは彼女を自宅に招く….
1982年公開のオリジナルを,25年後に監督自身が再編集したもの.デジタル・リマスタリングの他色調の調整,一部のシーンの再撮影やCGによる変更を実施した.
映像的な完成度は高く,1982年のオリジナル制作にも関わらず,現在公開されているSF映画との違和感は全くない(現代SF映画の基調をそもそも作ったのが,本作であるからとも言えるが).
登場人物が携帯端末を全く使用しないことが唯一現在との違いだろうか.
寿命が尽き従容として死に至るレプリカント・ロイの姿や,レイチェルとデッカードの交情は哀切に満ちている.
滅びの予感に満ちたロサンゼルスを舞台に,展開される人間とレプリカントの争闘を巡るサスペンスは,誠に見応えあり.ヴァンゲリスの音楽も素晴らしい.
★★★★☆(★5個が満点).
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