独断的映画感想文:ゴースト・イン・ザ・シェル
日記:2018年2月某日
映画「ゴースト・イン・ザ・シェル」を見る.
2017年.監督:ルパート・サンダーズ.
出演:スカーレット・ヨハンソン(少佐),ビートたけし(荒巻大輔),マイケル・カルメン・ピット(クゼ),ピルー・アスベック(バトー),チン・ハン(トグサ),ジュリエット・ビノシュ(オウレイ博士).
人間の体の一部を機械に入れ替える(義体化と言う)技術が実用化した世界,そのテクノロジーを推し進めるハンカ社が誕生させた,脳以外の全てが義体である「少佐」は公安9課の優秀なエージェントである.
9課は,ハンカ社のサイバーテクノロジーへのハッキングを狙う,クゼと名乗るハッカーを追及していた.少佐は自身の過去について断片的な記憶しか持たないが,クゼの情報が自身の失われた記憶と何らかの繋がりを持つのではないかと疑う.
一方ハンカ社は,少佐の生みの親・オウレイ博士に少佐の記憶を消去する様命じる….
それなりのキャストを配して作成された実写版攻殻機動隊だが,2つの点に問題あり.
1つは過去のSF作品と同工異曲の(しかもオリジナルの映像よりださい)映像世界である.ここには新しい感覚を触発する何もない.デフォルトスタンダードに則ったのだと言われればそれまでだが,「GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊」(アニメ版)をパクった「マトリックス」をパクリ返し,「ブレードランナー」で包装した様な映像世界は,受け容れ難い.
2つは少佐のキャスティングである.30代半ばのアメリカ人であるスカーレット・ヨハンソンが着ぐるみを着た「少佐」像は,違和感がありすぎる.
9課全体もあまり詳しく描写されておらず各課員のキャラクターは不鮮明だが,SWATかNavy SEALsの様に描かれており,サイバーテロ対応より武力による突撃が本来業務の様でこれも受け容れ難い.
上記を別にしても,B級映画感が強く,感銘を受けなかったのは残念.
★★☆(★5個が満点)
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