独断的映画感想文:グレイテスト・ショーマン
日記:2018年3月某日
映画「グレイテスト・ショーマン」を見る.
2017年.監督:マイケル・グレイシー.
出演:ヒュー・ジャックマン(P・T・バーナム),ザック・エフロン(フィリップ・カーライル),ミシェル・ウィリアムズ(チャリティ・バーナム),レベッカ・ファーガソン(唄の吹き替えはローレン・オールレッド)(ジェニー・リンド),ゼンデイヤ(アン・ウィーラー),キアラ・セトル(レティ・ルッツ),ヤーヤ・アブドゥル=マティーン二世(W・D・ウィーラー).
映画「地上最大のショー(セシル・B・デミル監督,1952年アカデミー作品賞)」の舞台となったサーカスの創始者の一人,P・T・バーナムを主人公とするミュージカル.
バーナムは貧しい仕立屋の息子,幼馴染みの富豪の娘チャリティと夢叶って結婚するが,勤め先は倒産という憂き目に.
バーナムはこの際かねてからの夢を実現しようと,人が見たことも無い不思議なものを展示するバーナム博物館を開業するが,客足はさっぱり.しかし娘達の提案でユニークな人達のショーを見せようと,ひげ女,こびと,のっぽ,デブ,全身刺青男を始め空中ブランコ等の芸人を集め,型破りなショーを開いて成功する.
しかし裕福になっても社会的には認められない上,ショーに反対する住民から嫌がらせを受け続ける.そこで上流階級出身のフィリップの協力を得たバーナムは,そのコネで英国のビクトリア女王と謁見,その席で知遇を得た美貌のオペラ歌手ジェニー・リンドのアメリカ招聘に成功する….
偏見と差別に抗してショービジネスの世界で自由に生きる人々を描く.
と言っても,バーナムが自由の戦士という映画ではない.バーナム自身もリンドの公演で上流階級に近づこうと画策し,そのパーティーの席から一座の芸人を閉め出すというシーンもある.しかし紆余曲折を経て結局バーナムはショーに戻って来るのだ.
何と言っても歌と踊りのパフォーマンスが超一流で,完成度の高さに圧倒される.
中でも空中ブランコのスター・アンとフィリップが境遇を越えて愛を求める「Rewrite The Stars」,ひげ女レティが仲間を率いて暴徒と対決するシーンの「This Is Me」は素晴らしい.
また,ジェニー・リンドの歌う「Never Enough」は心を奪われる熱唱だ.ヒュー・ジャックマンもX-menをやりながらレ・ミゼラブルに続くミュージカル主演は天晴れと言う他無い.
文句なしのエンタテインメント作品.
★★★★☆(★5個が満点)
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