番外:独断的歌舞伎感想文 六月大歌舞伎夜の部 夏祭浪花鑑/巷談宵宮雨
日記:2018年6月某日
六月大歌舞伎夜の部を見る.
「一、夏祭浪花鑑(なつまつりなにわかがみ)」.鳥居前 三婦内 長町裏.出演:団七九郎兵衛(吉右衛門),お辰(雀右衛門),一寸徳兵衛(錦之助),お梶(菊之助),下剃三吉(松江),玉島磯之丞(種之助),傾城琴浦(米吉),団七伜市松(寺嶋和史),大鳥佐賀右衛門(吉之丞),三河屋義平次(橘三郎),堤藤内(桂三),釣船三婦(歌六),おつぎ(東蔵).宇野信夫:作,大場正昭:演出 「二、巷談宵宮雨(こうだんよみやのあめ)」.深川黒江町寺門前虎鰒の太十宅の場より,深川丸太橋の場まで.出演:龍達(芝翫),虎鰒の太十(松緑),おとら(児太郎),おとま(梅花),薬売勝蔵(橘太郎),徳兵衛(松江),おいち(雀右衛門).
夏祭浪花鑑は吉右衛門自在の境地による団七九郎兵衛が,圧倒的魅力.歌六の釣船三婦,錦之助の一寸徳兵衛が印象的だった.
お梶の出番ってこれだけだったろうか,菊之助と和史君はちょっとだけの出演.松江という人は今まであまり意識しなかったが,ここに来て存在感が増してきた.
巷談宵宮雨は実は怪談もの,しかし怖いというよりはおかしみと哀れを誘うストーリー.
主演級の芝翫,松緑,雀右衛門が,それぞれいつもと異なる役柄で良かったが,薬売勝蔵を演じた橘太郎が,この人らしい演技でほろりとさせ印象に残った.
雀右衛門のおいちは世話物のおかみさんで白塗りではないが,こういう扮装でもやはり美人.
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