独断的映画感想文:ドライブイン蒲生
日記:2018年8月某日
映画「ドライブイン蒲生」を見る.
2014年.監督:たむらまさき.
出演:染谷将太(蒲生俊也),黒川芽以(蒲生沙紀),永瀬正敏(蒲生三郎),小林ユウキチ(須田満),猫田直(蒲生しのぶ),平澤宏々路(岸本亜希子),鈴木晋介(パン屋のおじさん),足立智充(沙紀の担任教師).
寂れきったドライブイン蒲生.店主の蒲生三郎はやくざっぽい駄目親父,店を開けずに昼間っから酒を飲む.
そんな父に激しく反発する姉沙紀はヤンキー,どっちつかずの弟俊也は不良になりきれないグータラ高校生.
彼等の父親との過去の葛藤を,現在の沙紀がDVの夫に決着をつけるため俊也と共に出かける姿と絡めて描くドラマ.
映画の前半は家族それぞれの怠惰で無為な日々が淡々と描かれる.物語が動き出すのは父親の病死から.
父の危篤から葬儀に至る経過での沙紀と俊也の描写から,彼等なりの父への愛情が感じられる.それは現在に戻っていよいよDV夫と決着をつける場面での,沙紀と俊也の行動に繋がっていくのだ.
沙紀と俊也の人間的成長,父親の受け入れと継承が印象的なラストシーンだった.
黒川芽以・染谷昇太の寡黙で動きの少ない演技が面白い.
★★★☆(★5個が満点)
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