番外:独断的歌舞伎感想文 8月大歌舞伎3部 「通し狂言 盟三五大切(かみかけてさんごたいせつ)」
日記:2018年8月某日
歌舞伎座で「8月大歌舞伎3部 盟三五大切」を見る.
四世鶴屋南北 作,郡司正勝 補綴・演出,織田紘二 演出.「通し狂言 盟三五大切(かみかけてさんごたいせつ) 序幕:佃沖新地鼻の場,深川大和町の場.二幕目:二軒茶屋の場,五人切の場.大詰:四谷鬼横町の場 愛染院門前の場」.
出演:薩摩源五兵衛(幸四郎),芸者小万(七之助),家主くり廻しの弥助(中車),ごろつき五平(男女蔵),内びん虎蔵(廣太郎),芸者菊野(米吉),若党六七八右衛門(橋之助),お先の伊之助(吉之丞),里親おくろ(歌女之丞),了心(松之助),廻し男幸八(宗之助),富森助右衛門(錦吾),ごろつき勘九郎(片岡亀蔵),笹野屋三五郎(獅童).
複雑な人間関係と凄惨な殺し場が特徴の,鶴屋南北の傑作狂言.
芸者小万に入れ揚げ何より大切な100両の金をまんまと美人局で巻き上げられる浪人源五兵衛,源五兵衛の狂気の5人切りを忠義のために身替わりとなって自首するその若党,源五兵衛に最愛の女房を斬殺されながら主筋と知って自らは切腹して果てる三五郎.
死屍累々の末,源五兵衛は義士の一員となり「めでたしめでたし」となる.やりきれない不条理劇だが緊張感高く,構成に隙が無い.役者がそれぞれに奮闘し,見応えがあった.
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