独断的映画感想文:彼女がその名を知らない鳥たち
日記:2018年8月某日
映画「彼女がその名を知らない鳥たち」を見る.
2017年.監督:白石和彌.
出演:蒼井優(北原十和子),阿部サダヲ(佐野陣治),松坂桃李(水島真),村川絵梨(國枝カヨ),赤堀雅秋(酒田),赤澤ムック(野々山美鈴),中嶋しゅう(國枝),竹野内豊(黒崎俊一).
十和子は陣治と暮らす家を殆ど出ず,クレームの電話をかけたりビデオを見たりの自堕落な日々を送る.15歳年上の陣治はひたすら十和子に仕えるが,十和子はその稼ぎで暮らしているのに陣治には殆ど身体も許さない.
十和子は8年前付き合っていた黒﨑にひどい仕打ちを受け,暴行され捨てられたのだが,彼女は未だに黒﨑が忘れられない.クレームの担当者で黒﨑に似た感じの水島と付き合うようになるが,水島は女を引っかけては捨てる男らしい.
一方,水島と十和子の情事を陣治は尾行していた.黒﨑が5年前から失踪しているという情報を得た十和子は,陣治が黒﨑の失踪に関係しているのではないかと疑うが….
出だしは不愉快極まりない十和子と陣治の共同生活の描写,それがミステリーとなりサスペンスとなり,最後に恋愛物語に昇華していく.それを演じていく蒼井優と阿部サダヲの演技が見応えあり.
後半次々に明らかになる事実の展開には圧倒される.全ての事実が明らかになったあと,ラストシーンで十和子が見上げる「彼女がその名を知らない鳥たち」の乱舞は印象的.
★★★★(★5個が満点)
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