独断的映画感想文:光 2017年大森立嗣監督
日記:2018年10月某日
映画「光」を見る.
2017年.監督:大森立嗣.
出演:井浦新(黒川信之),瑛太(輔(たすく)),長谷川京子(篠浦未喜),橋本マナミ(黒川南海子),梅沢昌代(山内),南果歩(小野),平田満(洋一).
離島の中学生・信之は同級生・未喜と恋仲,父親のDVに苦しみ信之を兄のように慕う輔(たすく)等と暮らす.
ある日信之は山中で旅行者の男に抱かれていた未喜と遭遇,未喜にこの男を殺してと頼まれた信之は男を殺してしまうが,その場を輔も目撃する.その夜島を津波が襲い,島は殆ど壊滅,見晴台にいた彼等3名は助かったが以降散り散りとなる.
25年後,妻子もあり平穏に暮らす信之,妻南海子は浮気をしているが相手は輔だった.
やがて輔は25年前の殺人現場を撮影した写真をネタに,信之と女優として活躍中の未喜から金を得ようと動き始める….
三浦しおんの小説の映画化だが原作は未読.
井浦新・瑛太の演技はさすがと思わせ,終盤の二人のシーンは迫力があったし,助演の橋本マナミ・南果歩も見応えあった.
映画は特徴ある映像と音楽が印象的だが,全体的には冗長である.長回しが多用されるが,緊張感を欠いているため見て退屈.随所に打ち込まれてくるジェフ・ミルズの音楽も,映画に合っているとは思えない.
島の堕落した暮らしや,人間の業のことを描きたいと推定されるのだが,そこまで物語が煮詰まっていかない.俳優の熱演にもかかわらず,いささか残念な鑑賞結果となった.
★★(★5個が満点)
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