独断的映画感想文:六月燈の三姉妹
日記:2018年10月某日
映画「六月燈の三姉妹」を見る.
2013年.監督:佐々部清.
出演:吹石一恵(平川奈美江),吉田羊(中薗静江),徳永えり(中薗栄),津田寛治(平川徹),市毛良枝(中薗惠子),西田聖志郎(有馬眞平),井上順(阿久根紀夫).
鹿児島のとあるシャッター街になりかかりの商店街,和菓子屋「とら屋」では売り上げ回復のため,六月燈に新製品を売り出そうと躍起になっていた.
六月燈は旧薩摩藩領の寺社で旧暦6月に開催されるお祭りである.
とら屋は母・惠子が前夫と離婚後再婚した職人・眞平と,離婚しているが同居している.前夫との長女・静恵は出戻りで家業を手伝い,次女・奈美江は離婚届に判を押して東京から戻ってきている.
眞平との間に出来た三女・栄は結婚直前に婚約を破棄し,今は妻子ある男と不倫関係にある.
そこに東京から奈美江の夫・徹がやって来た.徹は奈美江と何とかよりを戻そうと懇願するが,一家はそれどころではなく,新製品「かるキャン」の仕上げに徹にも手伝わせ必死で立ち向かう….
ちょっと極端な設定のラブコメといった本作,鹿児島の風情,人々の姿が良く描けていて楽しい.
とら屋の各メンバーも人生経験豊富(?)なだけあって会話のやり取りも面白く,シャッター街寸前と言いながらのんびりして穏やかな商店街の人々との交流も気持ちが良い.
徹が都城出身で方言が基本一緒なのに,前夫のもとで育った奈美江だけが東京弁だというギャグも有効に機能している.
ほのぼのしみじみしてハッピーエンドという,日本映画の王道を行く本作,お勧めです.
★★★☆(★5個が満点)
人気ブログランキングへ
コメント