独断的映画感想文:日日是好日(にちにちこれこうじつ)
日記:2018年11月某日
映画「日日是好日(にちにちこれこうじつ)」を見る.
2018年.監督:大森立嗣.
出演:黒木華(典子),樹木希林(武田先生),多部未華子(美智子),原田麻由(田所),川村紗也(早苗),滝沢恵(由美子),山下美月(ひとみ),郡山冬果(郡山冬果),岡本智礼(典子の弟),鶴田真由(雪野),鶴見辰吾(典子の父).
典子は大学2年生,真面目で理屈っぽく不器用.ふとしたことから従兄弟の美智子とお茶を習い始める.
お茶の師匠の武田先生は近くの大きな家に一人で住む.始めの日から袱紗さばきをみっちり仕込まれ,途惑う二人.お茶は理屈でなく形を身につけることから,と武田先生は言う.
何時しか1年2年と続けていく二人だった….
美智子が実家に帰って結婚・出産しても一人でお茶を続けていく典子.いつか後輩も出来るが,不器用な先輩であることは変わらない.
しかし静かな茶室に通ううちに茶釜の湯の音と水の音が違うことに気付いたり,掛け軸の意味がふと判ったりする.映画は大きなドラマの展開を描く訳ではなく(登場人物に恋愛やら失恋やらがない訳ではないが),只ひたすら武田先生のお稽古の進展と美智子の心の変化を描いていく.
四季の移りを描くカメラや,水音,蝉の声,鳥の鳴き声を拾っていく音響が素晴らしい.俳優では亡くなって間もない樹木希林の登場がうれしく,存在感は圧倒的.黒木華はいつも通りの達者な演技.父娘の情愛を演じた鶴見辰吾が良かった.
見て損はなし.
★★★★(★5個が満点)
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