独断的映画感想文:リトル・フォレスト 冬・春
日記:2018年12月某日
映画「リトル・フォレスト 冬・春」を見る.
2015年.監督:森淳一.
出演:橋本愛(いち子),三浦貴大(ユウ太),松岡茉優(キッコ),温水洋一(シゲユキ),桐島かれん(福子).
東北のとある山奥の集落・小森に住むいち子.母は5年前に失踪しそれ以来一人で暮らす.
一度街に出たこともあるが,彼氏と別れまた小森に戻ってきた.小森は役場のある街まで自転車の下り道で30分,登りはどれほどかかるのか.
いち子は森と沢と田圃に囲まれた一軒家で,野菜を作り山菜を採り田を耕し,採れたものを母に習ったレシピで料理し食べる生活を続けていく.
秋に母から届いた手紙,親友キッコとの小さな口げんか,後輩ユウタからの批判.いち子は自分は他人と向き合わず逃げている,自分にとって家族とは何かと思い悩むが….
何事にも真面目に取り組み,冷静ないち子の淡々とした日々の暮らしを大自然の中で描く,四季4部作の後半2部.前半2部と同様,美しい自然の中,子どもの時のいち子も含め小森での生活がより立体的に描かれる.
物語の展開は極めてゆっくりだが,日々の描写が充実していて間断するところはない.映画の最後でいち子の出した結論,そしてエピローグへと流れる物語も納得のいくものだった.
淡々とした映画だが,時に描かれるユーモアある場面が効果的(キャベツケーキのくだりは爆笑した).宮内優里の音楽・FLOWER FLOWERの主題歌も聞き応えあり.
★★★★(★5個が満点).
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