独断的映画感想文:ガンジスに還る
日記:2019年10月某日
映画「ガンジスに還る」を見る.
2016年.監督:シュバシシュ・ブティアニ.
出演:アディル・フセイン(ラジーヴ),ラリット・ベヘル(ダヤ),ギータンジャリ・クルカルニー(ラタ),パロミ・ゴーシュ(スニタ),ナヴニンドラ・ベヘル(ヴィムラ),アニル・ラストーギー(ミシュラ).
教師を引退して77歳になったダヤは,ある日少年時代の夢を見る.死期を悟ったダヤは,ガンジス河畔の聖地バラナシに行く決意を固める.息子ラジーヴは寝る間も携帯を離せない猛烈サラリーマンだが,止むなく父の付添を務めることになる.
二人はバラナシの「解脱の家」に下宿し,ダヤはすぐに同宿の人々とうち解けるが,ラジーヴは父に料理が不味いと叱られ,顧客からの電話に翻弄され途方に暮れる….
長回しを多用し,テンポの緩やかな穏やかな映画だが,退屈することはない.ラジーヴと妻の些細な口論や愛の語らい,ダヤと孫娘の情愛溢れるやり取り等が面白く,また映像に沿ったインド音楽が美しい.
ぶつぶつ言いながらも父に仕える,ラジーヴとダヤのインド的父子関係も印象的だ.映画で語られるインド人の死生観も興味深い.一見の価値ある映画.★★★☆(★5個が満点)
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