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2019年12月に作成された記事

2019/12/30

独断的映画感想文:スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け

日記:2019年12月某日
映画「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」を見る.0_20191231143801
2019年.監督:J・J・エイブラムス.
出演:デイジー・リドリー(レイ),アダム・ドライヴァー(カイロ・レン),ジョン・ボイエガ(フィン),オスカー・アイザック(ポー・ダメロン),マーク・ハミル(ルーク・スカイウォーカー),キャリー・フィッシャー(レイア・オーガナ),ビリー・ディー・ウィリアムズ(ランド・カルリジアン),ルピタ・ニョンゴ(マズ・カナタ),ハリソン・フォード(ハン・ソロ).2_20191231143801
42年間にわたるシリーズの掉尾を飾る映画.レイア姫とハン・ソロのひとり息子:カイロ・レンと,ルーク・スカイウォーカーから奥義を授かったレイとの闘いは,甦った帝国の皇帝:パルパティーンによる宇宙全域に対する攻撃を目前に激しさを増していた….
とにかく面白い,息をもつかせぬテンポの良い展開は痛快だ.1_20191231143801
この映画はカイロ・レンとレイとの確執に留まらず,帝国軍の攻勢に対する義勇軍の,英雄兵士達の物語なのだ.彼等が全面に押し出す終盤のスターウォーズの映像は,血湧き肉躍る勇壮さ.
一方で,ジェダイとしての決着をひとりでつけようとするレイとパルパティーン,カイロとの対決シーンもまことに見応えあり.7_20191231143801
ハン・ソロ,ルーク,レイア姫が元気に登場するのも素晴らしいが,一方でレイとカイロ・レンの成長も嬉しい.42年間9作品の重みが大きいという特別な背景があるとは言え,とにかくも142分の長尺を一気に見せる映画としての力は素晴らしい.5_20191231143801
ファン必見の映画,見て損はなし.ミレニアム・ファルコン号を見るのもこれが最後か.
★★★★☆(★5個が満点)3_20191231143801
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2019/12/26

番外:独断的歌舞伎感想文 十二月大歌舞伎 昼の部 たぬき/村松風二人汐汲/阿古屋

日記:2019年12月某日
「十二月大歌舞伎 昼の部」を見る.As20181122003020_comm
大佛次郎 作,石川耕士 演出.「一、たぬき」.出演:柏屋金兵衛(中車),妾お染(児太郎),太鼓持蝶作(彦三郎),狭山三五郎(坂東亀蔵),隠亡平助(萬太郎),芸者お駒(笑也),女中お島(弘太郎),松村屋才助(松江),門木屋新三郎(桂三),隠亡多吉(市蔵),芝居茶屋女房おはま(齊入),備後屋宗右衛門(家橘).女房おせき(門之助).「二、村松風二人汐汲(むらのまつかぜににんしおくみ)」.出演:村雨(梅枝),松風(児太郎).「三、壇浦兜軍記(だんのうらかぶとぐんき) 阿古屋」.出演:遊君阿古屋(玉三郎),秩父庄司重忠(彦三郎),榛沢六郎(功一),岩永左衛門(松緑).
たぬきは,2014年の三津五郎最後の舞台が印象深い.この時はせがれを演じたのは勘三郎の遺児・波野七緒八(現・勘太郎)だった.中車の金兵衛は流石に見応えあり.お染の児太郎が野太い声で,したたかな妾っぽい.
汐汲は児太郎・梅枝が美しく夢のよう.
最後は阿古屋で,玉三郎の演奏はやはり絶品.今回は特に胡弓が印象的で,様々な音色を奏で掉尾を飾った.彦三郎の重忠も口跡良く素敵.
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2019/12/24

番外:独断的歌舞伎感想文 風の谷のナウシカ 昼の部

日記:2019年12月某日
新作歌舞伎「風の谷のナウシカ 昼の部」を見る.Dxao3mmad15utj0dwglpgmgignpp1y2dkb3fhztj
脚本 丹羽圭子,脚本 戸部和久,演出 G2.新作歌舞伎:「風の谷のナウシカ 昼の部.序幕:青き衣の者、金色の野に立つ,二幕目:悪魔の法の復活,三幕目:白き魔女、血の道を征く」.出演:ナウシカ(尾上菊之助),クシャナ(中村七之助),ユパ(尾上松也),ミラルパ(坂東巳之助),アスベル(尾上右近),ケチャ(中村米吉),ミト/トルメキアの将軍(市村橘太郎),クロトワ(片岡亀蔵),ジル(河原崎権十郎),城ババ(市村萬次郎),チャルカ(中村錦之助),マニ族僧正(中村又五郎).3_20191231225001
ナウシカ昼の部は,序幕がほぼアニメ映画に相当し,その後の展開もユパ・アスベルの剣戟シーンや,ナウシカの飛翔シーン等判り易い見せ場が続く.
クシャナがナウシカに心を開き,兄弟等との確執に決着を付けるべく出陣するシーンに続き,ナウシカの宙乗りで終了.1_20191231225001
テンポが良く,本水を使った舞台を中断無しで次に繋げていく等,素敵な展開だ.ナウシカの子ども時代や,オームの幼虫の精で現れる子役が,いずれも印象強く効果的.歌舞伎の引き出しを存分に使いながらの新作への挑戦は,素晴らしい.
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2019/12/21

番外:独断的歌舞伎感想文 風の谷のナウシカ 夜の部

日記:2019年12月某日
新作歌舞伎「風の谷のナウシカ 夜の部」を見る.Enbujo_1912hhh_eac423fc20fc7a99fb008e3e0
大変な人気で今回はなかなか厳しい席.脚本 丹羽圭子,脚本 戸部和久,演出 G2.新作歌舞伎:「風の谷のナウシカ 四幕目:大海嘯.五幕目:巨神兵の覚醒.大詰:シュワの墓所の秘密」.出演:ナウシカ(尾上菊之助),クシャナ(中村七之助),ユパ(尾上松也),セルム/墓の主の精(中村歌昇),ミラルパ/ナムリス(坂東巳之助),アスベル/オーマの精(尾上右近),道化(中村種之助),ケチャ(中村米吉),第三皇子/神官(中村吉之丞),上人(嵐橘三郎),クロトワ(片岡亀蔵),チャルカ(中村錦之助),ヴ王(中村歌六).
壮大なナウシカの物語を通し狂言にまとめた舞台,夜の部はさすがに原作を読んでいない身にはやや判りにくいが,滅び行く人類のたそがれに灯をともそうという主人公等の意図は明白.2_20191231225001
菊之助・七之助は言うまでもないが,歌昇,巳之助,右近,種之助等の若手がそれぞれにところを得て活躍しているのは,まことに見応えあり.虚構の庭園でのヒドラを演じた柴のぶが堂々の演技で,これも素晴らしかった.
公演を重ねることで,表現を磨き上げ明快な表現にしていくことを期待したい.
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2019/12/20

独断的映画感想文:ジョン・ウィック:チャプター2

日記:2019年12月某日
映画「ジョン・ウィック:チャプター2」を見る.2_20191231223202 2017年.監督:チャド・スタエルスキ.
出演:キアヌ・リーヴス(ジョン・ウィック),コモン(カシアン),ローレンス・フィッシュバーン(キング),リッカルド・スカマルチョ(サンティーノ・ダントニオ),ルビー・ローズ(アレス),フランコ・ネロ(ジュリアス),クラウディア・ジェリーニ(ジアナ・ダントニオ),ブリジット・モイナハン(ヘレン),ランス・レディック(シャロン).1_20191231223202 前作で奪われた愛車:フォード・マスタングを奪回したジョンを,古い知人・サンティーノが訪れる.以前サンティーノがジョンに力を貸したときの「血の制約」に基づいて,彼の依頼を果たすよう求めたのだが,ジョンは引退を理由に断る.
ところがサンティーノの攻撃で彼の家は爆発炎上してしまう.コンチネンタルホテル支配人ウィンストンの勧めでサンティーノの依頼を受けることにしたジョンは,イタリアに飛ぶ.サンティーノの依頼は,裏世界の主席連合の席を継いだ実姉・ジアナの暗殺だった.6_20191231223201 地下道を伝ってジアナの面前に現れたジョン,ジアナは全てを悟って自殺する.ジアナの警護達の追撃を振り切ったジョンは,更に口封じにかかったサンティーノの殺し屋達との壮絶な闘いに勝利する.ニューヨークに帰ったジョンに対し,サンティーノは実姉の仇として,700万ドルの賞金をかけ,ニューヨーク中の殺し屋達がジョン暗殺のために動き始める….4_20191231223201
前作同様のテンポとスピード感で,前作を上回る規模での闘いが繰り広げられるが,いささか質より量という感じがしないでもない.見どころはジアナの自死のシーンとその警護者カシアスとジョンとの対決だろう.掟と制約に縛られたジョンがどのようにその桎梏から抜け出るのかは,更に続く作品に委ねられそうだ.
★★★☆(★5個が満点)
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2019/12/19

独断的映画感想文:ジョン・ウィック

日記:2019年12月某日
映画「ジョン・ウィック」を見る.1_20191231223201 2014年.監督:チャド・スタエルスキ、共同監督:デヴィッド・リーチ.
出演:キアヌ・リーヴス(ジョン・ウィック),ミカエル・ニクヴィスト(ヴィゴ・タラソフ),アルフィー・アレン(ヨセフ・タラソフ),エイドリアンヌ・パリッキ(ミズ・パーキンズ),ブリジット・モイナハン(ヘレン),ディーン・ウィンタース(アヴィ),イアン・マクシェーン(ウィンストン),ジョン・レグイザモ(オーレリオ),ウィレム・デフォー(マーカス).3_20191231223201 5年前に引退した凄腕の殺し屋:ジョンは,引退の理由だった最愛の妻:ヘレンを亡くす.葬儀の翌日,ヘレンの手配した仔犬が届き改めて涙するジョン.
ところが街でジョンの愛車:フォード・マスタングを見たヨセフのグループに襲われ,車は奪われ仔犬は惨殺される.ヨセフはかってジョンが雇われていたロシアンマフィア「タラソフファミリー」のボス・ヴィゴの息子だった.
ジョンの力を熟知しているヴィゴは直ちにジョンを襲うが,襲撃グループは反撃で全滅,掟で守られているコンチネンタル・ホテルに投宿したジョンは,ヴィゴが送り込む殺し屋達と闘いながらヨセフのいるクラブに単身殴り込みをかける….
「掟」で縛られたギャング達の世界,ジョンの過去の既知達との友情,そして圧倒的なキアヌのアクションがこの作品の魅力.2_20191231223201
襲い来る殺し屋達を,流れるような動きの中でことごとくとどめを刺していく銃アクションが,凄惨だが魅力的だ.クライマックスのヴィゴとの死闘も見応えあり.見て損はなし.★★★★(★5個が満点)
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2019/12/15

番外:独断的歌舞伎感想文 十二月大歌舞伎 夜の部:神霊矢口渡/本朝白雪姫譚話

日記:2019年12月某日
「十二月大歌舞伎 夜の部」を見る.Kabukiza1912_hh_82c99bdbb1c846febfff2dbf 福内鬼外 作.「一、神霊矢口渡(しんれいやぐちのわたし) 頓兵衛住家の場」.出演:渡し守頓兵衛(松緑),娘お舟(梅枝),傾城うてな(児太郎),下男六蔵(萬太郎),新田義峯(坂東亀蔵).グリム童話「白雪姫」より,竹柴潤一 脚本.坂東玉三郎 補綴.花柳壽應 演出・振付.花柳壽輔 演出・振付.「二、本朝白雪姫譚話(ほんちょうしらゆきひめものがたり)」.出演:白雪姫(玉三郎),鏡の精(梅枝),野分の前(児太郎),輝陽の皇子(歌之助),浦風の局(歌女之丞),従者晴之進(彦三郎),家臣郷村新吾(獅童).Kabukiza1912_tokubetsup_21573635864055 神霊矢口渡は6月に国立劇場で見た.この芝居は,お舟が義峯に一目惚れをして…の辺りがいつも眠くなるが,今回も同様.頓兵衛が出てくる辺りからクライマックスまでは,芝居も良く出来ているし役者も熱演.梅枝のお舟の凄惨な最後が良かった.
白雪姫は,7人のこびとを演じる子供達が声もよく出ているし歌も上手.児童合唱団の子供達かしら.児太郎が母親を演じ,その変装で老婆2役まで演じて大活躍.特に毒リンゴのお婆さんは,マントの中で身体を二つ折りにしていると思えるが,頑張っていました.玉三郎も相変わらず綺麗で,思ったより見応えがあって楽しかった.
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2019/12/06

番外:独断的歌舞伎感想文 国立劇場12月:盛綱陣屋・蝙蝠の安さん

日記:2019年12月某日
国立劇場で歌舞伎「近江源氏先陣館 盛綱陣屋」「蝙蝠の安さん」を見る.R0112kabukihonomote
近松半二=作.国立劇場美術係=美術.「近江源氏先陣館 (おうみげんじせんじんやかた)一幕 ―盛綱陣屋―(もりつなじんや)」.出演:佐々木三郎兵衛盛綱(松本白鸚),高綱妻篝火(中村魁春),信楽太郎(松本幸四郎),盛綱妻早瀬(市川高麗蔵),後室微妙(上村吉弥),四天王(澤村宗之助),四天王(大谷廣太郎),竹下孫八(松本錦吾),伊吹藤太(市川猿弥),和田兵衛秀盛(坂東彌十郎),古郡新左衛門(大谷友右衛門),北條時政(坂東楽善).チャールズ・チャップリン生誕130年.チャールズ・チャップリン=原作『街の灯』より.「蝙蝠の安さん(こうもりのやすさん)」.木村錦花=脚色,国立劇場文芸研究会=補綴,大野裕之=脚本考証,大和田文雄=演出,国立劇場美術係=美術.出演:蝙蝠の安さん(松本幸四郎),花売り娘お花(坂東新悟),上総屋新兵衛(市川猿弥),井筒屋又三郎(大谷廣太郎),海松杭の松さん(澤村宗之助),お花の母おさき(上村吉弥),大家勘兵衛(大谷友右衛門).R0112kabukihonwaura
盛綱陣屋は今年3月に仁左衛門で見ている.白鸚の盛綱の方が重々しく時代がかっている印象.彌十郎の秀盛がなかなか立派.
蝙蝠の安さんは映画「街の灯」のシーンをそれなりに踏襲した作品.しかし喜劇王チャプリンのギャグと比べてこの舞台のギャグはいささか力不足.有名なボクシングシーンに対応する相撲のシーンも,今ひとつパンチに欠ける.最後のロマンスの成就の場面を魅力的にするには,もっとギャグを頑張って欲しいところ.
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