番外:独断的歌舞伎感想文 国立劇場12月:盛綱陣屋・蝙蝠の安さん
日記:2019年12月某日
国立劇場で歌舞伎「近江源氏先陣館 盛綱陣屋」「蝙蝠の安さん」を見る.
近松半二=作.国立劇場美術係=美術.「近江源氏先陣館 (おうみげんじせんじんやかた)一幕 ―盛綱陣屋―(もりつなじんや)」.出演:佐々木三郎兵衛盛綱(松本白鸚),高綱妻篝火(中村魁春),信楽太郎(松本幸四郎),盛綱妻早瀬(市川高麗蔵),後室微妙(上村吉弥),四天王(澤村宗之助),四天王(大谷廣太郎),竹下孫八(松本錦吾),伊吹藤太(市川猿弥),和田兵衛秀盛(坂東彌十郎),古郡新左衛門(大谷友右衛門),北條時政(坂東楽善).チャールズ・チャップリン生誕130年.チャールズ・チャップリン=原作『街の灯』より.「蝙蝠の安さん(こうもりのやすさん)」.木村錦花=脚色,国立劇場文芸研究会=補綴,大野裕之=脚本考証,大和田文雄=演出,国立劇場美術係=美術.出演:蝙蝠の安さん(松本幸四郎),花売り娘お花(坂東新悟),上総屋新兵衛(市川猿弥),井筒屋又三郎(大谷廣太郎),海松杭の松さん(澤村宗之助),お花の母おさき(上村吉弥),大家勘兵衛(大谷友右衛門).
盛綱陣屋は今年3月に仁左衛門で見ている.白鸚の盛綱の方が重々しく時代がかっている印象.彌十郎の秀盛がなかなか立派.
蝙蝠の安さんは映画「街の灯」のシーンをそれなりに踏襲した作品.しかし喜劇王チャプリンのギャグと比べてこの舞台のギャグはいささか力不足.有名なボクシングシーンに対応する相撲のシーンも,今ひとつパンチに欠ける.最後のロマンスの成就の場面を魅力的にするには,もっとギャグを頑張って欲しいところ.
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