独断的映画感想文:マザーレス・ブルックリン
日記:2020年1月某日
新宿ピカデリーで映画「マザーレス・ブルックリン」を見る.
2019年.監督:エドワード・ノートン.
出演:エドワード・ノートン(ライオネル),ブルース・ウィリス(フランク),ググ・ンバータ=ロー(ローラ),アレック・ボールドウィン(モーゼス),ウィレム・デフォー(ポール).
ライオネルはフランクの主催するニューヨークの探偵事務所の探偵,他の所員3人と共にカソリック系の施設出身で,フランクに引き取られこの仕事を教えられた.
フランクはある調査で相手側と交渉中拉致される.待機していたライオネル等は後を追うが,フランクは撃たれ病院で死亡した.4人は探偵事務所を継続するが,ライオネルはその傍らフランクを撃った相手を求め調査を重ねる.
ハーレムやブルックリンではスラムの再開発が進む一方,住民等は意図的に街をスラム化させ再開発に追い込む市のやり方への抗議運動が起きていた.その活動家でブルックリンのジャズクラブの娘・ローラと知り合ったライオネルは,フランクの事件に市の開発担当の大立て者モーゼスが絡んでいることを突き止め,その兄ポールと接触する….
ニューヨークを舞台にしたハードボイルド・ミステリ.
ライオネルは子どもの頃からのチック症(咳払い、首振りや奇声が本人の意思に関係なく繰り返し出てしまう疾患)に苦しむが驚異的な記憶力を持つ青年,但し腕っ節は弱く銃も下手くそ.良く体が保つと思うくらい,殴られ蹴られ繰り返し気絶する.
ライオネルは孤児だが,ローラも母を早く亡くし養父と暮らす孤児だ.二人を取り巻く1950年代のニューヨークの雰囲気が素敵.特にローラの父のジャズクラブの演奏シーンが抜群で,このシーンだけでも繰り返し見たいくらい.
物語はローラの生い立ちに絡む謎の解明で終わるが,互いに天涯孤独の身となったライオネルとローラが肩を並べて海を見詰めるラストシーンが心に残る.
エドワード・ノートンが好演,アレック・ボールドウィン,ウィレム・デフォー等の演技も印象深い.カメラの色調や音楽も心地よい.見て損はなし.★★★★(★5個が満点)
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