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2020/03/04

独断的映画感想文:クレイジー・イン・アラバマ

日記:2020年3月某日
映画「クレイジー・イン・アラバマ」を見る.1_20200710190501
劇場未公開作品.1998年.監督:アントニオ・バンデラス.
出演:メラニー・グリフィス(Lucille),ルーカス・ブラック(Peejoe),ミート・ローフ・アディ(Sheriff John Doggett),ロッド・スタイガー(Judge Mead),デヴィッド・モース(Dove),リチャード・シフ(Norman),ジョン・ビーズリー(Nehemiah),ロバート・ワグナー(Harry Hall).4_20200710190501
アラバマのルシールは夫チャーリーを殺害し,その首だけを持ってかねて夢見た女優になるべくハリウッドを目指す.唯一その秘密を打ち明けられた甥のピージョーは保安官ジョンの尋問にシラを切る.
ピージョーは街角で公民権運動に参加する黒人少年テイラーに惹かれるが,テイラーはピージョーの面前で,プールの使用を求めた座り込み闘争時に保安官ジョンに殺される.一方ルシールはラスベガスの賭博で大金を掴み,ハリウッドに乗り込むやすぐにTVの「奥様は魔女」のゲスト出演で成功する….2_20200710190501
軽いコメディタッチで展開されるこの映画,しかし内容は随分重い.
中盤でルシールは逮捕されアラバマに送還され裁判にかけられるが,その中で犯行の原因は夫のDVと浮気にあり,正当防衛で無罪だと主張する.一方でピージョーは,保安官の黒人殺害を証言したらルシールは電気椅子に送られると,脅されるのだ.3_20200710190501
この深刻な物語を,メラニー・グリフィスのモンロー的な魅力をはじめとする俳優陣(「スリング・ブレイド」でフランクを演じたルーカス・ブラックが良い)の達者な演技で描く監督の力が素晴らしい.映像も良いし音楽も(ルシールの大写しと同時に流れるリトル・リチャードの「ルシール」も良いし,終盤の叙情的な映画音楽も素敵)魅力的で,一見の価値あり.
何故これが劇場未公開なのかしら.★★★★(★5個が満点).
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