独断的映画感想文:居眠り磐音
日記:2020年6月某日
映画「居眠り磐音」を見る.
2019年.監督:本木克英.
出演:松坂桃李(坂崎磐音),木村文乃(おこん),芳根京子(小林奈緒),柄本佑(小林琴平),杉野遥亮(河出慎之輔),佐々木蔵之介(佐々木玲圓),奥田瑛二(宍戸文六),佐戸井けん太(由蔵),比留間由哲(毘沙門の統五郎),中村ゆり(高尾太夫),波岡一喜(天童赤児),石丸謙二郎(坂崎正睦),財前直見(坂崎照埜),西村まさ彦(田沼意次),谷原章介(吉右衛門),中村梅雀(金兵衛),柄本明(有楽斎).
佐伯泰英のベストセラーを映画化.
江戸の佐々木玲圓道場で鳴らした豊前関前藩の坂崎磐音・小林琴兵・河出慎之輔は,江戸詰めを終え揃って帰藩する.ところがその夜,琴兵の妹・舞を妻としていた慎之輔は,叔父の讒言に惑わされ舞を切ってしまう.激昂した琴兵は慎之輔を切り,翌日上意討ちを命じられた磐音と戦って死ぬ.その日は磐音と琴兵の下の妹・奈緒の祝言の日だった.
家を断絶された奈緒は両親とともに城下に退き,友と許婚を失った磐音は藩を辞して浪人として江戸にもどる.半年後,磐音は昼間は鰻屋宮戸川でウナギをさばき,夜は大手の両替商今津屋で用心棒に入る生活を送っていた.時あたかも,南鐐銀8枚を小判1枚と兌換するという田沼意次の政策をめぐって,両替商は反対派と賛成派に割れ,賛成派の今津屋は怪しい浪人者につけ狙われていた….
本作は,前半を磐音が大分関前藩で直面した悲劇の経過説明に,後半を基本的な登場人物が出揃った江戸での難事件の解決譚にあてているが,シリーズ化を前提のいささか冗長な記述が目立つ.この一作で勝負をかけようという迫力が今一つ物足らない.
ただし時代劇としての基本的な出来は良い.松坂桃李らの殺陣も良い出来で見ごたえあり.子供たちと磐音やおこんらのやり取り等,市中の人々の描き方も好ましい.
願わくばシリーズ化までいかなくとも凄い第2作を撮ってくれればというところだが.★★★☆(★5個が満点).
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