独断的映画感想文:ブレッドウィナー
日記:2020年8月某日
映画「ブレッドウィナー」を見る.
2017年.監督:ノラ・トゥーミー.アニメ作品.
タリバン統治下のアフガニスタン.元教師で今は市場で人々に手紙を読み書きしている父.パヴァーナは父とともに市場に出ているが,それを見咎めたタリバン兵士はパヴァーナの家を襲い父を連行する.女性だけでの外出はできない状況で,残された作家の母,姉,パヴァーナ,幼児のザキの家族は,食料の入手さえできず,窮地に陥る.パヴァーナは髪を切り,少年の姿となって街に出て,買い物,アルバイトに精を出す.一方母親はこれを心配し,遠い親戚と長女ソラヤを結婚させて状況を打開しようと考えるが….
カナダの作家:デボラ・エリスの児童文学を原作とする社会派アニメ.アンジェリーナ・ジョリーも製作総指揮に加わった,アイルランド=カナダ=ルクセンブルクの合作映画.父がパヴァーナに教えた昔話の物語の映像を織り込みながら,父を救い出すために命を懸けるパヴァーナ等家族の戦いを描く.ただ,この映画は原作も製作も欧米の諸国によるもので,その視線を意識せざるを得ない.アフガニスタンの状況は,このアニメに描かれたような視点で解明できるのかという疑問が,残る映画.評価せず.
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