独断的映画感想文:シンク・オア・スイム イチかバチか俺たちの夢
日記:2020年10月9日
映画「シンク・オア・スイム イチかバチか俺たちの夢」を見る. 2018年.監督:ジル・ルルーシュ.
出演:マチュー・アマルリック(ベルトラン),ギヨーム・カネ(ロラン),ブノワ・ポールヴールド(マルキュス),ジャン=ユーグ・アングラード(シモン),ヴィルジニー・エフィラ(ディルフィーヌ),レイラ・ベクティ(アマンダ),マリナ・フォイス(クレール),フィリップ・カトリーヌ(ティエリー). うつ病で失職し2年間家で暮らしているベルトランは,一念発起しプールの男子シンクロチームに加入する.
しかしこれはとんでもないポンコツチームで,事業を成功させ他人には厳しいがマザコンで妻子とうまく人間関係を築けないロラン,口は達者だが経営能力はいまいちで4度目の破産目前のマルキュス,ロックギタリストの夢を追いながらCDの1枚も出せぬままトレーラーハウス暮らしのシモンの他,コーチはかってのメダリストながら今は不倫相手にストーカーをするアル中のデルフィーヌ. 彼らはそれぞれ抱えた家族や仕事の問題に直面しながら,デルフィーヌや補佐するアマンダの指導で,世界大会へのフランス代表としての出場を目指すが….
予想通りの大団円で,結果総てがうまくいくという結末はファンタジーというべきか.しかしそこに至る過程がなかなか厳しく,チームの各員の逆境への奮闘努力には,胸が痛む.
しかしこの映画の面白さは,ダメなところはただダメなのではない,そこには何か別の意義ががあるはずだという信念のもとに,ダメおじさんたちがそれぞれ起死回生の逆転技を繰り出すところ. またチーム各員同士の互いを決定的には非難しない温かさも好ましい.人間は捨てたものではないという元気をもらえる映画.
★★★★(★5個が満点).
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