番外:独断的歌舞伎感想文 十月大歌舞伎 第2部 角力場/第3部 石切梶原
日記:2020年10月某日
歌舞伎座で「十月大歌舞伎 第2部/第3部」を見る.
第二部:「双蝶々曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわにっき) 角力場」.出演:濡髪長五郎(白鸚),藤屋吾妻(高麗蔵),茶亭金平(錦吾),山崎屋与五郎/放駒長吉(勘九郎).第三部:「梶原平三誉石切(かじわらへいぞうほまれのいしきり) 鶴ヶ岡八幡社頭の場」.出演:梶原平三景時(仁左衛門),六郎太夫娘梢(孝太郎),俣野五郎景久(男女蔵),奴菊平(隼人),大名山口十郎(男寅),同 川島八平(玉太郎),同 岡崎将監(歌之助),囚人剣菱吞助(松之助),大庭三郎景親(彌十郎),青貝師六郎太夫(歌六).
角力場は久しぶり.今回はコロナ仕様で,角力場から大勢の観客がわらわらといつまでも出てくるネタはなし.濡髪長五郎と与五郎のやり取りも離れたまま.受けるべきネタも観客との応答がしにくいので,あっさり流れてしまうのはやる方もやりにくかろう.その代わりというか,放駒長吉と与五郎の早変わりがあるが,あまり感心しない.
石切梶原は,ここのところずっと吉右衛門で見ていた.仁左衛門のこれは上方風なのか,梢の愛嬌あふれるしぐさや,大団円での梶原平三の満面の笑みが印象的.さすがに仁左衛門はこの間引かれた客席の観客を引き付け,芝居の面白さを堪能させてくれたのは,誠にありがたい.
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