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2020年12月に作成された記事

2020/12/25

番外:独断的歌舞伎感想文 国立劇場12月歌舞伎公演第一部 三人吉三巴白浪

日記:2020年12月某日
「国立劇場12月歌舞伎公演 第一部」を見る.R212kabuki_omote-_s
「三人吉三巴白浪(さんにんきちさともえのしらなみ) 序幕:大川端庚申塚の場 二幕目第一場 巣鴨在吉祥院本堂の場/第二場 同 裏手墓地の場/第三場 同 元の本堂の場/大詰  本郷火の見櫓の場 浄瑠璃『初櫓噂高嶋』」.清元連中/竹本連中」.出演:お嬢吉三(中村時蔵),お坊吉三(尾上松緑),堂守源次坊(坂東亀蔵),伝吉娘おとせ(坂東新悟),手代十三郎(中村萬太郎),捕手頭長沼六郎(中村松江),和尚吉三(中村芝翫).
名台詞で酔わせる傑作狂言.今回は芝翫の和尚吉三がはまり役で良かった.この人のいいところが堪能できる.
手堅い配役だったが,自分としては不良少年の悲哀の物語と心得ているこの芝居,もう少し配役が若く緊張感があって欲しかった.
劇場は週日で客は少なく,俳優から見る客席も寂しいであろう,その点は気の毒である.
今年の芝居納めはやや寂寥の雰囲気でお開き.
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2020/12/19

番外:独断的歌舞伎感想文 12月大歌舞伎第1部・第2部 四変化 弥生の花浅草祭/心中月夜星野屋

日記:2020年12月某日
歌舞伎座で「12月大歌舞伎第1部・第2部」を見る.Img_20201219_130113
「第一部 四変化 弥生の花浅草祭(やよいのはなあさくさまつり ) 神功皇后と武内宿禰/三社祭/通人・野暮大尽/石橋」.戸崎四郎 補綴.出演:武内宿禰・悪玉・国侍・獅子の精(愛之助),神功皇后・善玉・通人・獅子の精(松也).「第二部 落語「星野屋」より 心中月夜星野屋(しんじゅうつきよのほしのや)」.小佐田定雄 脚本,今井豊茂 演出.出演:おたか(七之助),星野屋照蔵(中車),母お熊(猿弥),和泉屋藤助(片岡亀蔵).
第1部の踊りは愛之助・松屋の早変わりの踊り.二人の息の合い方がいまいちだし,三社祭は息が上がったのか切れが悪かったが,趣向を変え衣装を変え,最後は毛振りで大奮闘.楽しかった.
星野屋は落語元ネタのドタバタ劇,役者がそろった喜劇で面白かった.前回(2018年8月)はお熊が獅童だったが,猿弥の方が芸達者.
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2020/12/17

独断的映画感想文:決算!忠臣蔵

日記:2020年12月某日
映画「決算!忠臣蔵」を見る.1_20201231214601
2019.監督:中村義洋.
出演:堤真一(大石内蔵助),岡村隆史(矢頭長助),濱田岳(大高源五),横山裕(不破数右衛門),妻夫木聡(菅谷半之丞),荒川良々(堀部安兵衛),竹内結子(りく),石原さとみ(瑤泉院),西村まさ彦(吉田忠左衛門),寺脇康文(間瀬久太夫),他.5_20201231214601
吉本喜劇ドタバタ映画.やたら名の通った俳優が大勢出ているが,吉本映画だからロクなギャラは出ているまい.
大勢の登場人物がどういう人たちかの説明もなく,物語の軸らしきものも特にない.強いて言えば江戸時代といえどカネがすべて,裏に役方(会計官僚)の努力があって初めて仇討は成ったのだということか.4_20201231214601
テンポは良いがお金の話ばかりなので退屈した.題名通りの映画,それ以外に付け加えるものは何もない.
★(★5個が満点).
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2020/12/13

番外:独断的歌舞伎感想文 12月大歌舞伎 3部・4部 傾城反魂香 土佐将監閑居の場/日本振袖始 大蛇退治

日記:2020年12月某日
歌舞伎「12月大歌舞伎 3部・4部」を見る.Kabukiza2012_h_51656c0984a121b6c7e16ac46 第三部.近松門左衛門 作.「傾城反魂香(けいせいはんごんこう) 土佐将監閑居の場」.出演:浮世又平(勘九郎),女房おとく(猿之助),狩野雅楽之助(團子),土佐修理之助(鶴松),将監北の方(梅花),土佐将監光信(市蔵).
第四部.近松門左衛門 作.「日本振袖始(にほんふりそではじめ) 大蛇退治」.出演:岩長姫実は八岐大蛇(玉三郎),稲田姫(梅枝),素盞嗚尊(菊之助).
 第3部は久しぶりの勘九郎,猿之助と組んだ吃又は12年前の浅草公会堂以来だそうだ.しかし勘九郎のニンとよく合ったこの吃又が素晴らしい.絶望の果てに切腹を決意するくだり,師匠に土佐姓を許されて舞う踊りの剽けた明るさ,生真面目で明るい勘九郎の持ち味が生きて感動的.猿之助の女房おとくも自在な演技で引き込まれる.團子の(身体的)成長に吃驚,しかし演技は今後に期待.Img_20201219_115137  
第4部は玉三郎が魅力全開,身体を絞ったと思われる岩長姫の踊り,変身した八岐大蛇の踊りともに素晴らしく息をのむ.岩長姫の踊りには,蛇身である自らへの悲哀さえ感じられるようだ.菊之助の素盞嗚尊も美しく,緊張感にあふれた舞台は一見の価値あり.
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2020/12/12

独断的映画感想文:天気の子

日記:2020年12月某日
映画「天気の子」を見る.1_20201231210901 2019年.監督:新海誠.
出演(声):醍醐虎汰朗(森嶋帆高),森七菜(天野陽菜),本田翼(須賀夏美),吉柳咲良(天野凪),平泉成(安井刑事),梶裕貴(高井刑事),倍賞千恵子(立花冨美),小栗旬(須賀圭介).5_20201231210901 いつまでも雨の降り続く異常気象の世界.
離島の高校を中退・家出して東京に来た森嶋帆高は,食い詰めてフェリーの中で知り合った雑誌編集者・須賀のもとに転げ込む.須賀の姪・夏美とともに編集助手として働くことになる.3_20201231210901 ある時,以前ハンバーガーをおごってもらった女店員・天野陽菜が怪しい男たちに囲まれているところを助けた帆高は,陽菜とともに廃ビルに逃げ込む.その屋上には古い祠があり,かって導かれるままその祠に参拝した陽菜は,それ以来地域と時間限定だが100%晴を実現できる晴女の能力を獲得したと言う.ハンバーガー屋を首になっていた陽菜は,小学生の弟と生きるため,帆高とともに晴女の依頼用ホームページを開き,晴女ビジネスを開始する.しかしビジネスが多忙になってくると,陽菜の体に異変が起こってきた….2_20201231210901 地上とは別の世界を持つ「天空」の異常と,「天気の巫女」の役割を物語の軸とした,少年少女の恋の物語.奇想天外な設定だがテンポが良く,最後まで先が読めないストーリーを楽しむことができる.4_20201231210901 何よりこのアニメの,水と雲の描写の美しさが印象的.個性ある登場人物を,それに相応しい俳優たちが声優を務めて演じているのも,うまくはまっている.一見の価値あり.
★★★☆(★5個が満点).
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2020/12/10

独断的映画感想文:アイネクライネナハトムジーク

日記:2020年12月某日
映画「アイネクライネナハトムジーク」を見る.1_20201231210401 2019年.監督:今泉力哉.
出演:三浦春馬(佐藤),多部未華子(本間紗季),矢本悠馬(織田一真),森絵梨佳(織田由美),恒松祐里(織田美緒),萩原利久(久留米和人),八木優希(亜美子),成田瑛基(ウィンストン小野),こだまたいち(斉藤さん),MEGUMI(板橋香澄),柳憂怜(久留米邦彦),濱田マリ(久留米マリ子),伊達みきお(サンドウィッチマン)(セコンド),富澤たけし(サンドウィッチマン)(セコンド),貫地谷しほり(美奈子),原田泰造(藤間さん).
伊坂幸太郎原作の一種の群像劇.5_20201231210401 仙台駅前で街頭アンケートをしている佐藤,駅の街頭ビジョンにはウィンストン小野の世界ヘビー級タイトルマッチが流れている.佐藤は路上ライブの歌手を聞いていた本間紗季にアンケートに協力してもらうが,その姿に引き付けられる.
佐藤は友人の織田一真と,仲間の結婚式に行く途中,警備の仕事をしている本間紗季に再会する.一方,一真の妻・由美の友人美奈子は,電話だけで付き合っている男性がいたが,それはウィンストン小野だった.それぞれの出会いから10年が経って….
群像劇で登場人物の関係がなかなかわからないのに加え,時間進行が相前後して,話の全体が極めて判り難い.それがわかった頃に,話は唐突に10年後に飛んでしまうという,とっ散らかった映画.3_20201231210401 話の整理が下手で,物語のメインは誰かと云うことも良く判らない.映像も通常のテレビドラマと大して変わらなく魅力に乏しい.10年経っても相変わらず路上に立っているミュージシャンは何かの象徴なのだろうか,不明.4_20201231210401 だいたい題名の意味が良く判らない.そうそうたるメンバーが出ているのに,魅力をほとんど感じない映画,残念.
★★(★5個が満点).
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