独断的映画感想文:ジョン・ウィック:パラベラム
日記:2021年1月某日
映画「ジョン・ウィック:パラベラム」を見る. 2019年.監督:チャド・スタエルスキ.
出演:キアヌ・リーヴス(ジョン・ウィック),ハル・ベリー(ソフィア),イアン・マクシェーン(ウィンストン),ローレンス・フィッシュバーン(バワリー・キング),マーク・ダカスコス(ゼロ),エイジア・ケイト・ディロン(裁定人),ランス・レディック(シャロン),アンジェリカ・ヒューストン(ディレクター).
前作ジョン・ウィック2で,私的争闘の相手サンティーノを禁止されているコンティネンタル・ホテル内で殺害したジョン.これを咎めた主席連合から抹殺の指令が出て,すべての殺し屋がジョンを襲ってくる.愛犬をコンチネンタルホテルに預け,死闘の末相手を返り討ちにしたジョンは,バレー劇場に生まれ故郷ベラルーシのN.Y.における指導者を訪ね,カサブランカへの渡航を依頼する. カサブランカで「血の誓印」の貸があるソフィアを訪ねたジョンは,その紹介で当地のボス・ベラダに会い,主席連合のエルダーに会う方法を教えられる.しかし,ベラダがソフィアの愛犬を射殺したことで,ソフィアとジョンはベラダ一味を全滅させる激闘を戦う羽目になる.
翌日砂漠に出たジョンはエルダーに会い,左薬指を代償にしてエルダーへの忠誠を受け入れられるが,その交換条件はコンチネンタルホテルの旧友ウィンストンの殺害だった. 一方N.Y.に現れた主席連合の裁定人は,ジョンをかばった全ての人に罪を宣告,ジョンの旧友バウリー・キングは部下を殺され全身を切られ,コンチネンタルホテルの支配人ウィンストンは更迭を命じられる.孤立無援のままウィンストン殺害のためN.Y.に着いたジョンを,裁定人の意向を受けたゼロに率いられた忍者の群れが襲うが….
全編殺し合いの映画,しかもシリーズ物の常として物語はますます複雑怪奇になる一方.
にもかかわらずこの映画の力はどうだ,特にジョンとソフィアがその愛犬2頭と共に戦うベラダ一味との死闘は,ストーリーとしては不要としか思えないのに,その映像的魅力はかけがえがない. 全編を貫くジョン・ウィックの信念は,組織の殺し屋としてほとんど無意味としか思えないのに,そのことに命を懸ける.そこに観客が共感するところが,この映画の魅力なのだろう.忍者集団の統領ゼロ,彼に命令を下す裁定人もなかなかに魅力あり. ★★★★(★5個が満点)
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